前回は「大和ミュージアムの戦艦大和1/10巨大模型〜ウルトラ超巨大戦艦大和・すべての敵を薙ぎ倒すはずだった巨砲〜」の話でした。
射程およそ42kmの超巨大砲塔:美しい「バルバス・バウ」

広島市呉にある大和ミュージアムは、2005年4月に開館しました。
「宇宙戦艦ヤマト」などで、歴史に詳しくない人でも、日本人であれば誰ででも知っている戦艦大和。

帝国海軍が、というよりも大日本帝国と帝国海軍が心血込めて建造した超巨大戦艦でした。

様々な展示がある大和ミュージアムの白眉は「戦艦大和1/10模型」です。
船首に設けた球状の突起である「バルバス・バウ」も、極めて精巧に作られています。
この「バルバス・バウ」は、戦艦大和のプラモデルや模型などで最も気になる部分の一つです。
大和のペーパークラフトを作成した話を、上記リンクでご紹介しています。
巨大、というよりも巨大過ぎる「46センチ砲」は、当時は戦艦大和と戦艦武蔵しか持ちませんでした。
基準排水量 | 64,000トン |
全長 | 263.0m |
幅 | 38.9m |
出力 | 153,553馬力 |
最大速力 | 27.4ノット(約50.8 km/h) |
航続距離 | 7,200海里(13,334km):16ノット(約30km/h) |
最大乗員 | 約3,300名 |
巨大であり、大規模というよりも「凄まじい規模」であった戦艦大和。
全てが「超弩級」であった戦艦大和の主砲の射程距離は、約42kmでした。
この超巨大砲塔を3基9門を備え、前部に2基6門、後部に1基3門を備えていました。
「時代の狭間」に進水した「大艦巨砲主義の権化」戦艦大和

艦首を含め、前の方が気になる戦艦大和1/10模型は、後部も極めて精巧に作られています。
「戦艦から空母へ」の時代の、ちょうど間に完成・進水した戦艦大和。
特に日露戦争の日本海海戦で大勝利した帝国海軍は、「大艦巨砲主義」が強い海軍でした。
帝国海軍が持っていた「艦隊決戦=迎撃ポリシー」に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
この「時代の狭間」に生まれた戦艦大和は、度重なる改良が加えられることになりました。
特に、対空砲火は最も重視され、進水後に多数の対空砲火が備え付けられました。
後部には、主として偵察機用のカタパルトが備え付けられて「空への配慮」も十分だった大和。

1/10でありながら、26.3mもの大きさがある戦艦大和の模型。
この大和模型からは、今にも「ドカン」と主砲が撃たれるような印象を持ちます。

撮影方向が異なりますが、実物を比較すると、その際立った精巧さが分かります。
2025年9月5日(金)現在、大和ミュージアムは、戦艦大和の模型のリニューアルで休館中です。
リニューアル後の大和ミュージアムを、ぜひ訪問してみてください。
次回は上記リンクです。