天守閣から尾張と岐阜が一望できる犬山城〜周囲を睥睨する天守閣・織田信長の叔父信康が築城・尾張統一線の拠点〜|尾張・犬山城4

前回は「富裕の国・尾張を象徴する石垣を持つ犬山城〜圧倒的経済力の尾張・潜む高い経済力による豪華さ〜」の話でした。

目次

織田信長の叔父・信康が築城:尾張統一線の拠点

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犬山城(新歴史紀行)

雄大な木曽川ほとりの小山に建つ犬山城。

天守が国宝指定の五城

・姫路城(兵庫県姫路市)

・彦根城(滋賀県彦根市)

・犬山城(愛知県犬山市)

・松江城(島根県松江市)

・松本城(長野県松本市)

現在、国宝指定の五つの天守閣の一つでありますが、姫路城や彦根城よりは知名度が落ちます。

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姫路城(新歴史紀行)

一般的には、上の五つの城の中で最も有名なのは、観光地としても著名な姫路城です。

そして、歴史が好きな人にとっては、なんと言っても彦根城が最も印象深いです。

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大老 井伊直弼(Wikipedia)
井伊直弼

私は、徳川幕府の
首相なのだ!

幕末維新の「導火線に火をつけた」役を演じた大老 井伊直弼の居城であった彦根城。

彦根城に関する話を、上記リンクでご紹介しています。

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犬山城(新歴史紀行)

犬山城の天守閣を、どんどん登ってゆくと、畳の広間がありました。

この広間に井伊直弼などの、歴代の井伊家の藩主たちが座っていたのでしょう。

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犬山城(新歴史紀行)

上がるに従って、少しずつ狭くなるので、空間がコンパクトになってきました。

無骨な柱と梁が露出しており、木造建築らしい味のある空間です。

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犬山城(新歴史紀行)

元々は砦程度の規模であった犬山城は、織田信長の父・信秀の弟・織田信康が本格的に築城しました。

織田信康は、織田信長の叔父に当たる存在です。

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戦国大名 織田信長(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

現存する、上の写真のような木造の軸組による本格的な城は、

織田信長

尾張を統一して、
天下に躍り出るのだ!

信長が尾張統一戦を戦っていた頃に、徐々に築城されたと思われます。

戦国の歴史において、あまり登場しない犬山城。

実際には、尾張と美濃の国境にあり、木曽川を握っていたため、

織田信長

犬山城は
重要拠点だ!

犬山城は、「一定の重要性」を持っていたと思われます。

天守閣から尾張と岐阜が一望できる犬山城:周囲を睥睨する天守閣

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犬山城天守閣から見える風景(新歴史紀行)

天守閣の頂上に登ると、周囲の欄干からは、周囲の光景がよく見えます。

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犬山城天守閣から見える風景(新歴史紀行)

こうしてみると、尾張と比較すると岐阜が「山国」であることが、よく分かります。

小高い山が延々と並ぶ岐阜の国は、尾張とは全く違った国情であったと思われます。

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犬山城天守閣から見える風景(新歴史紀行)

木曽川越しには、素朴な雰囲気の山々が見えます。

現在は、高い建物がいくつか見られますが、織田信長の頃は、ほとんどが平屋の木造家屋でした。

そのため、この犬山城天守からは、尾張と岐阜が「手に取るように見えた」でしょう。

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犬山城天守閣から見える風景(新歴史紀行)

遠くには、岐阜城が見えました。

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岐阜城:山道からの光景(新歴史紀行)

周囲では、一際高い稲葉山(金華山)に立っていたのが岐阜城(稲葉山城)でした。

信長の拠点であった清洲城は平城であったため、この犬山城からの展望・眺望の情報は、

織田信長

犬山城からは、
稲葉山城が見えるのか・・・

織田信長

よしっ!
稲葉山城周辺の美濃の情報を掴むのだ!

織田家重臣S

ははっ!
岐阜の情勢を常に見張ります!

情報・諜報を重視していた織田信長にとって、「美濃攻略の最重要情報の一つ」だったでしょう。

比較的地味な扱いの犬山城ですが、実際に登ってみると、この城の重要性がよく分かりました。

ぜひ、犬山城に登って、天守閣から岐阜城を見てみてください。

次回は上記リンクです。

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