前回は「日本が大嫌いになったキング司令官〜海軍士官への無礼な態度への怒り・日本訪問したキング・鎌倉での出来事・日本大嫌いコンビのキングとハルゼー〜」の話でした。
連合艦隊司令部に対して大いに憤る草鹿龍之介参謀長
真珠湾奇襲攻撃を「大成功」させた第一航空艦隊。
まさに「前人未到の空母大部隊による大規模な攻撃」でした。
そして、第一航空艦隊の最高指揮者であった南雲忠一第一航空艦隊司令長官。
ところが、突然、連合艦隊司令部から新たな命令が第一航空艦隊赤城司令部に発せられました。
機動部隊は、続けてミッドウェー島を
攻撃せよ!
突然「ミッドウェー島攻撃」の司令を受けた南雲司令長官率いる赤城司令部は、大騒ぎになりました。
ミッドウェーを攻撃せねば
ならぬか・・・
山本長官の命令、
無視できぬな・・・
南雲長官!
これは安易過ぎます!
我々、
機動部隊に対してあんまりです!
憤りを隠そうとしない草鹿参謀長。
ここ真珠湾まで、はるばるやってきて
大戦果を挙げたんです!
ここ真珠湾まで、はるばるやってきて
大戦果を挙げたんです!
怒り心頭で、どうしても納得できない草鹿参謀長。
最悪の仲だった宇垣参謀長と草鹿参謀長
私たちは、
大戦果を上げた大立役者だ!
連合艦隊司令部は、
勝手なことばかり言って!
内地(日本国内)の広島湾にいて、
何が分かる!
草鹿参謀長よ。
ミッドウェーを、必ず攻撃してこい!
そして
さらに大きな戦果を上げるのだ!
海兵(海軍兵学校)40期卒業の宇垣参謀長。
海軍兵学校卒業期 | 名前 | 専門 | 役職 |
32 | 山本 五十六 | 航空 | 連合艦隊司令長官 |
40 | 宇垣 纏 | 大砲 | 連合艦隊参謀長 |
41 | 草鹿 龍之介 | 航空 | 第一航空艦隊参謀長 |
41期卒業の草鹿参謀長の「一つ上」であり、もともと傲岸な性格で知られる宇垣参謀長。
草鹿参謀長よ!
分かったな!
「一つ上」の先輩である宇垣は草鹿に対して、意気高々に「命令」します。
だから、
宇垣さんは大嫌いなのだ!
いえ・・・
あの・・・
宇垣参謀長には強いことが言いにくい、草鹿参謀長。
大嫌いなものの、先輩であり上司である宇垣参謀長には、面と向かって強くは言えません。
ミッドウェー攻撃指令を待つ二航戦の山口司令官:海兵の先輩と後輩と
第一航空艦隊司令部に戻り、怒りを露わにします。
なぜ、なぜ
こんな命令が下されるのだ・・・
こんな軽薄な作戦は、
できません!
やるべきでは、
ありません!
剣術の達人の草鹿参謀長。
戦はエイっと、
気迫が大事だ!
しかし、
拒否はできまい・・・
これは、
下衆の戦法です!
だが、宇垣くん(参謀長)の
意見だけならまだしも・・・
山本長官の命令には
逆らえまい・・・
真珠湾がうまく行き過ぎたから、
と言って・・・
その余勢をかって、ミッドウェーのような
小島を叩いても、仕方ないでしょう!
一航艦司令部が揉めている中、攻撃命令を待っていた山口司令官。
我が二航戦の準備は、
万端だ!
ミッドウェー攻撃の命令は
いつ出るのだ?
海軍兵学校卒業期 | 名前 | 専門 | 役職 |
32 | 山本 五十六 | 航空 | 連合艦隊司令長官 |
36 | 南雲 忠一 | 水雷 | 第一航空艦隊司令長官 |
40 | 宇垣 纏 | 大砲 | 連合艦隊参謀長 |
40 | 山口 多聞 | 航空 | 第二航空戦隊司令官 |
41 | 草鹿 龍之介 | 航空 | 第一航空艦隊参謀長 |
山本長官を頂点として、32期から41期の「9歳違い」の海軍兵学校の先輩・後輩同士で、悶着を続けていました。
そして、この5名の中で最も頭脳明晰であり、熱血漢であったのが山口多聞第二航空戦隊司令官でした。
イライラしながら、出撃命令を待ち続ける山口司令官。
これでは、
戦機を逃してしまうぞ!
はやく、ミッドウェー攻撃
命令を!
迅る山口司令官に対して、
・・・・
逡巡を続ける赤城司令部でした。
次回は上記リンクです。