冷静に状況判断する米軍司令部〜感情的な連合艦隊司令部との大きな違い・Nagumoを猛烈に追尾するハルゼー・三国志の張飛のようなハルゼーへの懸念〜|真珠湾奇襲攻撃72・太平洋戦争

前回は「連合艦隊司令部に対して大いに憤る草鹿龍之介参謀長〜最悪の仲だった宇垣参謀長と草鹿参謀長・ミッドウェー攻撃指令を待つ二航戦の山口司令官・海兵の先輩と後輩と〜」の話でした。

目次

三国志の張飛のようなハルゼーへの懸念

左上から時計回りに、Ernest King司令官、Chester Nimitz新米太平洋艦隊司令長官、William Halsey第二空母戦隊司令官、Harold Stark米海軍作戦総長(Wikipedia)

日本側が、連合艦隊司令部と赤城司令部が揉めている間も、米海軍司令部はじっと日本の動きを見守ります。

まさか、日本海軍司令部同士で揉めているとは「夢にも思わない」スターク総長とキング司令官。

Nagumoの動きは
どうだ?

南雲機動部隊のハワイ奇襲攻撃の航路図(歴史人2021年8月号 ABCアーク)

Nagumoは、
北北西を進んでいます・・・

しかし、この後
南進してMidwayを攻撃する可能性があります・・・

Hawaiiに加えて、
Midwayまでやられては、敵わんな・・・

HalseyにNagumoを
牽制させるのが良いが・・・

NagumoにHalseyを
向かわせるのは良いが・・・

Halseyは
攻撃一辺倒のところがある・・・

三国志の張飛のような猛将のハルゼー司令官。

攻撃においては、これ以上の将軍は存在しませんが、少し猪突猛進的なところがあります。

Harold Stark米海軍作戦総長(部長)

くれぐれも、Nagumoに
反撃されぬよう・・・

はっ。
数少ない我が空母の保全が優先です!

Nagumoを猛烈に追尾するハルゼー

空母Enterprise(Wikipedia)

Halsey司令官よ。
今、どのあたりだ?

William Halsey第二空母戦隊司令官(Wikipedia)

Nagumoを追って、
Midway北東を航行中です!

必ずや、
NagumoにはMidway攻撃を断念させます!

我々の
攻撃隊は、いつでも発艦できる状況です!

Midway島(Wikipedia)

うむ・・・
頼むぞ・・・

Midway島は、
Hawaii真珠湾から近いな・・・

万が一、NagumoにMidwayをやられても、
奪い返せばよいのでは・・・

たしかに、あまりに大きなリスクを
取ってまで、Midway島を守らなくても良いかも知れません・・・

しかし、ここでNagumoに大きな戦果を
更に広げさせると・・・

前線の太平洋艦隊の士気が
大きく落ちてしまい、今後の作戦に支障をきたす恐れが・・・

うむ・・・
確かにそうだな・・・

こうして、「ミッドウェーは出来るだけ防御」の方針を固めた米海軍司令部。

冷静に状況判断する米軍司令部:感情的な連合艦隊司令部との大きな違い

空母Lexington(Wikipedia)

Enterpriseにも
Lexingtonにも、まだまだ頑張ってもらわねば・・・

我が、USの工業力は、
Japanを遥かに上回る・・・

しかし、あれだけの規模の
空母をつくるのは莫大な費用と時間がかかる・・・

とにかく、
空母は保全するようにしましょう・・・

Halsey司令官と連絡取り、
慎重にNagumoには対処します。

海軍兵学校卒業期名前役職
Frank Knox海軍長官
29Earnest King哨戒部隊司令官
31Harold Stark米海軍作戦総長
32William Halsey第二空母戦隊司令官
32Husband Kimmel太平洋艦隊司令長官
33Chester Nimitz海軍省航海局長
米海軍幹部の専門・役職・海軍兵学校卒業期(卒業期は日本の海軍兵学校と合わせている:1941年12月)

この時点では、スターク海軍作戦総長(部長)はキング司令官の上司ですが、海兵卒業期はキングの方が2つ上でした。

潜水艦など哨戒部隊司令官を務めたキング司令官は、空母航空戦が主軸となることを強く意識していました。

そして、翌年には米海軍の合衆国艦隊司令長官と米海軍作戦総長(部長)を兼務するキング。

とにかく、我が空母は
守らねば・・・

だが、これ以上Japの連中に
やられてたまるか・・・

こう考えたキング司令官。

「日本軍に反撃」するには、ハルゼーは「うってつけの猛将」ですが、

Halseyのバカが、
やりすぎて、Nagumoに反撃されることだけは・・・

絶対に、
絶対に避けなければ・・・

真珠湾を奇襲攻撃され、多数の士官・兵士が亡くなった米海軍。

それでもなお、冷静沈着に対応する人物たちが、上でしっかり作戦指揮をしていました。

新歴史紀行
左上から時計回りに、山本五十六 連合艦隊司令長官、南雲忠一 第一航空艦隊司令長官、草鹿龍之介 第一航空艦隊参謀長、宇垣纏 連合艦隊参謀長(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社、歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研、Wikipedia)

草鹿参謀長よ!
分かったな!

なぜ、なぜ
こんな命令が下されるのだ・・・

この米軍司令部の「冷静さ」は、「感情的になっている」赤城司令部とは対照的な状況だったのでした。

次回は上記リンクです。

新歴史紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次