井伊直弼 8〜大老という存在〜|幕末維新

前回は「井伊直弼 7〜家定の決意〜」の話でした。

井伊 直弼(Wikipedia)

問題山積で、諸外国との交渉が次々出てきて、混乱する将軍家定。

第十五代将軍 徳川 家定(Wikipedia)

大老を任命し、この非常時を乗り切る!

決断する将軍家定。

といっても、大老は非常職です。

そして、「簡単に任命するべきではないポジション」です。

最高権力者はもちろん将軍ですが、将軍は「後方で鎮座している存在」とも言えます。

事実上、老中が総理大臣のような立場です。

老中 阿部 正弘(Wikipedia)

老中が、政治上の意思決定者です。

その老中の上に位置する非常職「大老」。

将軍家定が考えている時期までに、10名が任命されています。

250年近い徳川幕府の歴史の中で、家定の前に12名の将軍。

対して、大老は10名しかいないのです。

それほど、希少な存在である「大老」。

大老となる資格があるのは、徳川譜代であることが前提です。

これまでには下記の家から出ています。

井伊家:5名

酒井家:3名

土井家:1名

堀田家:1名

井伊家のみで半分を占めます。

文武両道で、徳川家康の信任が非常に篤かった初代藩主 井伊直政の強い影響を感じます。

井伊 直政(Wikipedia)

しかも、直近は4代続けて井伊家です。

大老前任者は井伊直亮=井伊直弼の前彦根藩主。

大老は井伊か、酒井か・・・・・

はたまた、他に適任者がいるのか・・・・・・

悩みに悩む、将軍家定でした。

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