前回は「超高圧的なハルの「通告」〜松岡外相を「消したらどうか」の米要望・「棚ざらし」だった米国との交渉・「比較的穏当」だった米国対案」の話でした。
対日戦の「上手な開始方法」探る米国:なぜか放置した米国対案

独ソ戦勃発によって、曖昧な「新国策」決定に多大な時間を要した大日本帝国。

この1941年6月から7月の大日本帝国の状況は、大東亜戦争全史1に極めて詳細に描かれています。
大東亜戦争全史1この間、前記米国の
6月21日附対案は・・・



棚ざらしに
なっていた・・・
この頃、ドイツ・ソ連・支那(中国)などの諸外国よりも、大日本帝国にとって最重要な米国。
その「米国との関係」が「棚ざらし」という「迂闊」を超えて「国家としての体裁がなってない」状況でした。
一、国際関係及国家の本質に関する合衆国及日本国の観念
両国政府は国家の本質に関する各自の伝統的観念並に社会的秩序及国家生活の基礎的道義的原則は引き続き之を保存する
二、欧州戦争に対する両国政府の態度
日本政府は三国条約の目的が過去に於ても又現在に於ても防御的にして挑発に依らざる欧州戦争の拡大防止に寄与せんとする
合衆国政府は欧州戦争に対する態度は現在及今後も防護と自国の安全と之が防衛の考慮に依てのみ決せられる
三、日支間の和平解決に対する措置
支那国政府及日本国政府が相互に有利にして且受諾し得べき基礎に於て戦闘行為の終結及和平関係の恢復のため交渉に入る
四、両国間の通商
本諒解が両国政府に依り公式に承認されたるときは合衆国及日本国は両国の一方が供給し得て他方が必要とするが如き物資を相互に供給すべきことを保障
五、太平洋地域に於ける両国の経済的活動
日本国政府及合衆国政府は両国が夫々自国経済の保全及発達のため必要とする天然資源(例えば石油、ゴム、錫、ニッケル)の商業的供給と相互協力
六、太平洋地域に於ける政治的安定に関する両国の方針
両国の何れも太平洋地域に於いて領土的企図を有せざることを声明す
七、比律賓(フィリピン)群島の中立化
日本国政府は合衆国政府が希望する時期に於て合衆国政府と比律賓の独立が完成せられるべき際に於ける比律賓群島の中立化のための条約締結への用意



我がUnited Statesは
Japanに対案を出し・・・



Japanから、すぐに
さらに応答があるとあると思ったが・・・



ない・・・



一体、Japanの
奴らは何を考えているのだ・・・
1941年6月から7月の頃は、「既に対日戦を決定していた」と思われるルーズベルト大統領。
そのルーズベルト大統領は、「大日本帝国の出方」を注視していました。



・・・・・
そして、ルーズベルト大統領は、密かに探りづけていました。
対日戦の「上手な開始方法」を。
「国家侮辱文書」とルーズベルトの思惑:悪夢の「ヒトラー欧州制圧」





そもそもだ・・・
あのMatsuokaとかいう奴



Hitlerベッタリの
Matsuokaが外相では・・・



Japanに対して、
三国同盟の無効化は無理ですね・・・



うむ・・・
我ら自由主義圏にとって「悪魔」のHitler・・・



Hitler率いるGermanyは
我がUnited Statesが出てゆけば潰せる・・・



だが、その「出て行き方」が
非常に問題だ・・・
1941年6月時点で、「対独戦争」は絶対に決意していたはずの米国。
ならば、「即座にドイツに宣戦布告して欧州戦に乗り込めば良い」米国でしたが、それは不可でした。


前年1940年の大統領選挙で、「まさかの3選」を果たしたルーズベルト大統領。
「ニューディール政策」によって、世界大恐慌を乗り切ったルーズベルト大統領は、大人気でした。
現代の「歴代米国大統領の人気ランキング」においても、必ず上位に上がるルーズベルト大統領。
この頃は、大人気のケネディ大統領登場以前であり、圧倒的人気だったルーズベルト。
異例の3選を迎え、1941年当時は、「筆頭大統領」だったと言って良いのがルーズベルト大統領でした。
これほどの「大人気」を超えて「超人気」だったルーズベルト大統領ならば、なんでも出来そうです。
ところが、1940年の大統領選挙において、



我がUnited Statesは
Europe戦争に距離を置きます!



我がUnited Statesの若者を
Europeの戦場には行かせない!
この頃は、「世界大戦」ではなく「欧州の戦争」であった欧州戦争。
この「欧州戦争」に、「米国は参戦しない」を公約としました。



そうだ!
Europeの戦争は関係ない!



やっぱり、Rooseveltしか
いない!
この「大公約」の結果、大人気だったルーズベルト大統領は、大統領選で地滑り的大勝利をしました。



公約を
覆すわけには行かん・・・
1940年は、「大英帝国がなんとかする」と思っていたルーズベルト。



早くUnited Statesが
参戦してくれないと・・・



我がUnited Kingdomは
Hitlerに潰されてしまう・・・
ところが、米国が台頭する以前の1900年頃まで世界最強だった大英帝国が「意外と弱小」でした。



Churchillからは
「早く参戦してくれ」と手紙が来ている・・・



しかも、その手紙が
毎日のように来ている・・・
元々大英帝国から独立した米国は、少し異なる面がありますが同じ英語を話します。
そして、Great Britainという名前もあるものの、United kigdomという名称の大英帝国。
共に”United”を冠する米英は、緊密を超えた仲でした。



まさかUnited Kingdomが
ここまでHitlerにやられるとは・・・
まさかの「欧州が全てHitlerのものになる」悪夢が現実化しつつあった1941年7月。



まずはMatsuokaには
消えてもらいましょう・・・



うむ・・・
そうしてくれ・・・
「対日戦」必至であったものの、「あらゆる手段を尽くす」のが米国でした。
不幸にして政府の有力なる地位に在る日本の指導者中には国家社会主義の独逸及其の征服政策の支持を要望する進路に対し抜き差しならざる誓約を与へ居るものあること
及之等の人が是認すべき合衆国との諒解の唯一の種類は合衆国が自衛に関する現在の政策を実行することに依り
欧州の戦闘行為に捲き込まるるが如き場合には日本がヒットラーの側に於て戦ふことを予見するが如きなるものべしとの確証が長年に亘り日本に対し真摯なる好意を表し来れる筋寄りの報告を含む世界中有ゆる筋より益々本政府に達しつつあり、
日本国政府の「スポークスマン」に依り何等理由なきにも拘らず為されたる三国同盟の下に於ける日本の誓約及意図を強調せる最近の公式声明(複数)の論調は看過し得ざる態度を例証し居れり
斯る指導者達が公の地位に於て斯かる態度を維持し且公然と日本の興論を上述の方向に動かさんと努る限り現在考究中の如き提案の採択が希望せらるる方向に沿ひ実質的結果を収むるための基礎を提供すべしと期待するは幻滅を感ぜしむることとなるに非程ずや
故に国務長官は本政府は日本国政府が全体として諒解案の目的を構成するが如き平和的進路の追求を希望するものなることに関し現在迄に与へられたるよりも一層明白なる何等かの指示を期待せざるを得ずとの結論に遺憾ながら到達せり、
日本政府は日本国政府が斯かる態度を表明せられんことを真に希望するものなり



Matsuokaよ・・・
邪魔だから消えろ・・・
そして、登場したのが、超高圧的を超えた、「国家を侮辱した文書」でした。
その「国家侮辱文書」こそが、ハル「オーラル・ステートメント」でした。
次回は上記リンクです。

