前回は「本世界情勢と本能寺の変〜日本史と世界史・光秀と信長の本当の関係・怨恨説とイエズス会・イエズス会と織田信長・織田家筆頭だった明智光秀〜」の話でした。
大人気の戦国時代と幕末維新
今回は、第二次世界大戦に関する話です。
歴史好きにとって最も人気があるのは戦国時代、次いで幕末維新です。
僕は、小中高生の頃に、戦国時代の織田信長や武田信玄などの生き様に影響を受けました。
そして、歴史がとても好きになりました。
中学生の頃は、司馬遼太郎や池波正太郎などの作家の小説を、たくさん読みました。
あるいはコーエーテクモ(光栄)の「信長の野望」シリーズをプレイしました。
戦国時代は概ね1540年〜1600年くらい、幕末維新期は1840~1870年くらいの期間です。
時間にすると、合わせて100年に満たないくらいの期間となります。
日本の歴史は2000年以上ありますが、そのうちの100年くらいが異常に人気があります。
そして、その人気に応じて、歴史雑誌などでもフォーカスされている傾向があります。
司馬史観と第二次世界大戦
歴史を考える上では、やはり全体を通して俯瞰したいです。
特に、現代とは繋がりが強い近代・近世の歴史は知っておきたいものです。
近代の歴史とは、昭和の日本の歴史、第二次世界大戦の日本の歴史です。
司馬遼太郎氏は、第二次世界大戦の時の日本に関しては、極めて否定的です。
それは、司馬氏自身が、敗戦間近に戦場に行った(行かされた)経験が非常に大きく影響しています。
「否定的」というよりも、むしろ「論ずるに値しない」くらいの姿勢を堅持した司馬遼太郎。
「この国のかたち」などで、昭和の頃の日本に関していくつか論考を出しています。
内容は、非常に厳しい視点です。
司馬遼太郎ファンとしては、ずっと第二次世界大戦の歴史には踏み込みにくい心境でした。
「司馬史観」という言葉があります。
歴史小説を超えて、歴史認識に極めて大きな影響力を持っている司馬遼太郎の書籍。
歴史小説は、
「小説」にすぎず、「歴史」とは異なる・・・
というご意見の方もいらっしゃいますが、大勢の方が読む「歴史小説」。
「小説の構成」だけに、「歴史の本」よりもはるかに読みやすいことが大きな理由でもあります。
実際、司馬遼太郎の本は、他の歴史小説とは「一線を画す」ほど面白いです。
「国盗り物語」の信長、庄九郎(斎藤道三)の描き方は、卓越しています。
まるで「目の前にいるような」存在感があります。
非常に面白く、多大な影響力を有する「司馬史観」の存在。
「司馬史観」にドップリ浸かると、
第二次世界大戦・昭和の日本は、
魔界のようだ・・・
と感じるようになります。
戦国期・幕末維新期の本は、司馬遼太郎以外にも池波正太郎・海音寺潮五郎など多数の作家が描いています。
それら戦国・幕末維新の本を一通り読んだ後、
そろそろ、
「魔界」の第二次世界大戦を知ってみたい・・・
やっと、第二次世界大戦の本を読み始めました。
おすすめ映画「連合艦隊」:現代日本につながる第二次世界大戦
歴史好きな方の中で、
第二次世界大戦のことは、
よく詳しく知らない・・・
という方もいらっしゃると思います。
実際、第二次世界大戦となると、枢軸国・連合国など主要国だけでも、多数にのぼります。
日本以外に、米国・英国・ドイツ・ソ連などの国々があり、戦場は文字通り世界中です。
多数の登場人物がいる戦国・幕末維新は、ほぼ日本国に地域が限定されます。
対して、戦場が世界中で登場人物も各国で多数となり、さらに陸海軍に分かれます。
第二次世界大戦は、
範囲が広すぎて、どこから知るのが良いのか・・・
という方も多いと思います。
まずは、「第二次世界大戦の日本(軍)」を知るために、入門として非常に良い映画があります。
それは「連合艦隊」(東宝1981年)です。
第二次世界大戦における、戦艦大和を主軸とした連合艦隊の話です。
陸軍の話は、ほとんど出てきません。
2時間あまりの映画で、「出来るだけわかりやすく、シンプルに」構成されています。
登場する将官は限定し、山本五十六ら数名の将官を中心に話が進みます。
山本五十六以外には、小沢治三郎・宇垣纏・伊藤整一・草鹿龍之介などを軸に構成します。
小沢治三郎役の丹波哲郎は、相変わらず独特で、強い存在感を醸し出しています。
真珠湾奇襲攻撃・ミッドウェー海戦で活躍する山口多聞司令官は、人物としては登場しません。
代わりに、大河ドラマで織田信長などを演じた高橋幸治が、山口と同期の宇垣纏役として登場します。
この高橋扮する宇垣が非常に存在感があって、ビシッとした風格を映画にもたらしています。
歴史には、様々な視点があります。
「事実」も「どこまで事実なのか?」が完全にはわからないことが多いのが現実です。
そして、真珠湾奇襲攻撃・ミッドウェー海戦など一つの戦いに対しても、様々な意見もあります。
現在の日本に直結している第二次世界大戦の歴史。
第二次世界大戦の歴史は、「歴史好きの方」には是非もっと知って欲しいと思います。
ご覧になっていない方は、ぜひ一度ご鑑賞下さい。