おすすめ映画「連合艦隊」〜大人気の戦国時代と幕末維新・司馬史観と第二次世界大戦・現代日本につながる第二次世界大戦〜|第二次世界大戦

前回は「本世界情勢と本能寺の変〜日本史と世界史・光秀と信長の本当の関係・怨恨説とイエズス会・イエズス会と織田信長・織田家筆頭だった明智光秀〜」の話でした。

目次

大人気の戦国時代と幕末維新

左上から時計回りに戦国大名 武田信玄、織田信長、毛利元就、上杉謙信(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

今回は、第二次世界大戦に関する話です。

歴史好きにとって最も人気があるのは戦国時代、次いで幕末維新です。

僕は、小中高生の頃に、戦国時代の織田信長や武田信玄などの生き様に影響を受けました。

そして、歴史がとても好きになりました。

中学生の頃は、司馬遼太郎や池波正太郎などの作家の小説を、たくさん読みました。

あるいはコーエーテクモ(光栄)の「信長の野望」シリーズをプレイしました。

竜馬がゆく(司馬遼太郎著)

戦国時代は概ね1540年〜1600年くらい、幕末維新期は1840~1870年くらいの期間です。

時間にすると、合わせて100年に満たないくらいの期間となります。

左上から時計回りに木戸孝允、岩倉具視、大久保利通、西郷隆盛(Wikipedia)

日本の歴史は2000年以上ありますが、そのうちの100年くらいが異常に人気があります。

そして、その人気に応じて、歴史雑誌などでもフォーカスされている傾向があります。

司馬史観と第二次世界大戦

作家 司馬 遼太郎(司馬遼太郎の戦国 朝日新聞出版)

歴史を考える上では、やはり全体を通して俯瞰したいです。

特に、現代とは繋がりが強い近代・近世の歴史は知っておきたいものです。

近代の歴史とは、昭和の日本の歴史、第二次世界大戦の日本の歴史です。

司馬遼太郎氏は、第二次世界大戦の時の日本に関しては、極めて否定的です。

それは、司馬氏自身が、敗戦間近に戦場に行った(行かされた)経験が非常に大きく影響しています。

「否定的」というよりも、むしろ「論ずるに値しない」くらいの姿勢を堅持した司馬遼太郎。

「この国のかたち」などで、昭和の頃の日本に関していくつか論考を出しています。

内容は、非常に厳しい視点です。

東條英機 総理兼陸相(国立国会図書館)

司馬遼太郎ファンとしては、ずっと第二次世界大戦の歴史には踏み込みにくい心境でした。

「司馬史観」という言葉があります。

歴史小説を超えて、歴史認識に極めて大きな影響力を持っている司馬遼太郎の書籍。

歴史小説は、
「小説」にすぎず、「歴史」とは異なる・・・

というご意見の方もいらっしゃいますが、大勢の方が読む「歴史小説」。

「小説の構成」だけに、「歴史の本」よりもはるかに読みやすいことが大きな理由でもあります。

実際、司馬遼太郎の本は、他の歴史小説とは「一線を画す」ほど面白いです。

「国盗り物語」の信長、庄九郎(斎藤道三)の描き方は、卓越しています。

まるで「目の前にいるような」存在感があります。

戦国大名 斎藤道三(Wikipedia)

非常に面白く、多大な影響力を有する「司馬史観」の存在。

「司馬史観」にドップリ浸かると、

第二次世界大戦・昭和の日本は、
魔界のようだ・・・

と感じるようになります。

戦国期・幕末維新期の本は、司馬遼太郎以外にも池波正太郎・海音寺潮五郎など多数の作家が描いています。

それら戦国・幕末維新の本を一通り読んだ後、

そろそろ、
「魔界」の第二次世界大戦を知ってみたい・・・

やっと、第二次世界大戦の本を読み始めました。

おすすめ映画「連合艦隊」:現代日本につながる第二次世界大戦

左上から時計回りに Adolf Hitler独総統、Winston Churchill英首相、Franklin Roosebelt米大統領、Benito Mussolini伊首相(Wikipedia)

歴史好きな方の中で、

第二次世界大戦のことは、
よく詳しく知らない・・・

という方もいらっしゃると思います。

実際、第二次世界大戦となると、枢軸国・連合国など主要国だけでも、多数にのぼります。

日本以外に、米国・英国・ドイツ・ソ連などの国々があり、戦場は文字通り世界中です。

多数の登場人物がいる戦国・幕末維新は、ほぼ日本国に地域が限定されます。

対して、戦場が世界中で登場人物も各国で多数となり、さらに陸海軍に分かれます。

第二次世界大戦は、
範囲が広すぎて、どこから知るのが良いのか・・・

という方も多いと思います。

まずは、「第二次世界大戦の日本(軍)」を知るために、入門として非常に良い映画があります。

それは「連合艦隊」(東宝1981年)です。

連合艦隊(東宝)

第二次世界大戦における、戦艦大和を主軸とした連合艦隊の話です。

陸軍の話は、ほとんど出てきません。

2時間あまりの映画で、「出来るだけわかりやすく、シンプルに」構成されています。

登場する将官は限定し、山本五十六ら数名の将官を中心に話が進みます。

山本五十六連合艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

山本五十六以外には、小沢治三郎・宇垣纏・伊藤整一・草鹿龍之介などを軸に構成します。

小沢治三郎役の丹波哲郎は、相変わらず独特で、強い存在感を醸し出しています。

真珠湾奇襲攻撃・ミッドウェー海戦で活躍する山口多聞司令官は、人物としては登場しません。

代わりに、大河ドラマで織田信長などを演じた高橋幸治が、山口と同期の宇垣纏役として登場します。

この高橋扮する宇垣が非常に存在感があって、ビシッとした風格を映画にもたらしています。

歴史には、様々な視点があります。

「事実」も「どこまで事実なのか?」が完全にはわからないことが多いのが現実です。

そして、真珠湾奇襲攻撃・ミッドウェー海戦など一つの戦いに対しても、様々な意見もあります。

現在の日本に直結している第二次世界大戦の歴史。

第二次世界大戦の歴史は、「歴史好きの方」には是非もっと知って欲しいと思います。

ご覧になっていない方は、ぜひ一度ご鑑賞下さい。

新歴史紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次