前回は「バルバロッサ作戦を「正式通告」しなかったドイツ〜驚愕した帝国政府・陸海軍共に「世界最強クラス」だった大日本帝国・超強気の永野総長〜」の話でした。
ルドルフヘスの「謎の英国行」:大英帝国との講和模索したドイツ


バルバロッサ作戦で、
Sovietに侵攻!



我が第三帝国の軍事力ならば、
Sovietを2,3ヶ月で屈服可能!
急遽、ドイツ軍がソビエト連邦に侵攻した1941年6月22日。
ヒトラーによるソビエト侵攻には、大英帝国との戦争が大きな原因となっていました。


すでフランスを屈服させていたヒトラーは、大英帝国との死闘を繰り広げていました。



おのれ、
Hitlerめが!



Hitlerを
潰すのだ!
当時、欧州最強であったドイツ軍でしたが、当時「つい最近」まで世界一だった大英帝国。
1941年はすでに「世界一は米国」となっていましたが、まだまだ大英帝国は超強力でした。



やはり、UKを
短期間で屈服させるのは難しい・・・



UKの背後には
USがいる・・・



UKと戦争を続け、USが
乗り込んできたらマズイ・・・
この頃、すでに米国と枢軸国=ドイツ帝国・大日本帝国の関係は、かなり険悪になっていました。



なんとか、良いところで
UKとは和平をしたい・・・





私が直接、戦闘機を
運転してUKに乗り込みましょう!
そして、ナチス副総統であったルドルフ・ヘスが大英帝国に自ら戦闘機を操縦して乗り込みました。
超大物が「戦闘機を自ら操縦」という点が、かなり異質だったヘスの単独英国飛行。
後に、「ルドルフヘスの謎の英国行」と称される出来事は1941年5月10日に起きました。
この事件は「ヘスの錯乱」と片付けられていますが、おそらくは、



Hessがなんとか、
UKとの和平を進められないか・・・
「ヒトラーの内意」を受けていたと思われます。



Hitlerと和平?
冗談ではないわ!
ところが「Hitlerは悪魔」と考えていたチャーチル首相は「和平案を一蹴」しました。
このことから、メンツを潰されたヒトラーは、「ヘスの独断・錯乱」としたのでしょう。
異常に強気だったヒトラー:冷静に分析していた参謀本部


この頃の、ドイツ、大英帝国、米国の動きが、詳細に語られているのが「大東亜戦争全史」です。
後に、米国によって暗号を傍受解読されて、連敗を続けた大日本帝国の陸海軍。
そして、軸がぶれ続け、作戦指揮に大きな問題を孕んでいたのが大本営でした。


戦時中に設立された大本営には、陸軍の参謀本部と海軍の軍令部がありました。
それぞれ「陸軍部」と「海軍部」と呼ばれましたが、陸軍部の実体は参謀本部です。





我がGermanyの軍事力なら、
3,4ヶ月でSovietを屈服させられるだろう・・・
岡外相に対して、このように「独ソ戦を通告」したリッペンドロップ独外相。
普通に考えて、当時大国の一つであったソビエトを「3,4ヶ月で屈服」はあり得ません。
このリッペンドロップの「甘すぎる観測」は「超希望的観測」でもありました。
そして、その「超希望的観測」の根拠は、ヒトラー自身の「異常な強気」から発していました。
大英帝国との講和に失敗したヒトラーは、



まだまだUKとの戦争は
長引く・・・



後ろからUSが軍資金や兵器を
大量に支援している・・・
この頃の米国は「参戦していない」状況でしたが、米国の兵器がすでに登場して1年以上。
米国は「事実上参戦している」状況となっていました。



我がGermanyの
油と食料を確保したい・・・



それには、Sovietの
ウクライナ周辺の確保が重要だ・・・
こう考えたに違いないヒトラー。
そして、ヒトラーは「禁じ手」であった「二方面作戦」に踏み切りました。



電撃戦で、
Sovietを2,3ヶ月で屈服させる!
この「超希望的観測」は、直前の「フランスの戦いの大勝利」も大きな根拠でした。
ところが、このドイツのソビエト侵攻を聞い参謀本部の久門有文中佐は、



ヒトラー、
誤てり!
こう叫んだと伝えられています。
参謀本部は、



ドイツが2,3ヶ月で
ソ連屈服など、あり得ん!
ヒトラーの「超希望的観測」に対して、「正しい分析と判断」を持っていました。
この頃、参謀本部の情報力・分析力は、世界トップクラスであったと言って良いでしょう。