前回は「北条氏康 2〜急速に発展する北条家〜」でした。

初代 伊勢宗瑞(北条早雲)が関東に突然殴り込みをかけて、勢力を一気に拡張した北条家。(当時は伊勢家)

みるみる勢力を拡張し、二代目の氏綱が登場します。

早雲亡き後を継いだ氏綱もまた、かなりの名将でした。

領土を、どんどん広げるのだ!
しばらくは伊豆と相模の運営に集中し、鎌倉鶴岡八幡宮の造営に着手します。
強固な地盤を築き始めた伊勢氏でしたが、由緒正しい上杉家から見れば、遥かに格下です。
突然登場してきた、「単なる暴れん坊」に過ぎない伊勢家。
平将門時代から朴訥とした武士の多い国衆からは、白眼視されます。
伊勢って誰?
知ってる?
最近、急に出てきたよな。
時は1523年。
武田信玄が、2年前に生まれました。


しかし、謙信・信長・秀吉らは、まだ生まれていません。


相模を完全に支配下においた伊勢氏は、さらに北上を続け、武蔵に侵攻します。
扇谷上杉氏に続き、山内上杉氏の領土にも侵攻する氏綱。



氏綱に続け〜!
「両上杉家」と言われますが、山内上杉家は、格式のある家柄です。
なんと、関東管領の山内上杉氏。
つまり、「関東のボス」です。
関東南部に、確固たる勢力を築いた伊勢家。
政治力も軍事的能力があるものの、そもそも「関東に関係ない」伊勢氏。



このままでは、我らが支配するのは厳しい・・・・・
国衆の統率に、氏綱は悩みます。





武田家は、甲斐守護だ!





長尾家は、越後守護代だぞ!



・・・・・



我が伊勢は、なんでもない。
室町幕府の高級官僚の家柄とも言われる伊勢氏ですが、様々な説もあり、確たる話はありません。
関東の国人たちを束ねてゆき、勢力拡張するのは、デキ星大名で権威のカケラもない「伊勢」では大きな困難があります。



どうするか・・・・・
北条ならぬ、伊勢氏綱(当時)は、考え続けます。