「神流川の戦い」で大敗した滝川一益〜強力な腹心の不在・佐々成政や佐久間盛政ら猛将がいた柴田軍との大きな違い・北条に大敗北したショック・西へ向かっていた織田家の視線〜|滝川一益18・評価・軍事能力・エピソード

前回は「北条に大惨敗喫した滝川一益〜明智光秀も羽柴秀吉も苦境の「滝川の状況」・名門意識が極めて強かった北条氏政〜」の話でした。

滝川 一益(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)
目次

「神流川の戦い」で大敗した滝川一益

神流川周辺(歴史群像シリーズ51 戦国合戦大全 下巻 学研)

大軍勢の北条軍に対して、大敗した滝川一益。

やはり、
大軍勢の前には、勝ち目はなかったか・・・

v
本能寺の変(歴史道vol.13 朝日新聞出版)

いくら智勇兼備の
滝川様とは言え・・・

信長様亡き後、
北条家と戦えるのだろうか・・・

主力の伊勢衆は、15年ほど「信長の織田家の一部」として活躍してきました。

新歴史紀行
1567年の織田家勢力図(別冊歴史人 「戦国武将の全国勢力変遷地図」KKベストセラーズ)

信長が、尾張から美濃を奪取した次に目指したのが伊勢国と近江国でした。

新歴史紀行
1568年の織田家勢力図(別冊歴史人 「戦国武将の全国勢力変遷地図」KKベストセラーズ)

そして、伊勢攻略に出向いていた滝川一益は、伊勢衆を従えて「滝川軍主力」としていました。

そのため、伊勢衆にとっては「信長の存在」がほかの国々出身の衆よりも強かったのでした。

そのため伊勢衆たちは「信長自刃」の情報で、

信長様が
いなくなった織田家は未来があるのだろうか・・・

浮き足立っていたことも大ダメージでした。

強力な腹心の不在:佐々成政や佐久間盛政ら猛将がいた柴田軍との大きな違い

滝川一益の退却ルート(歴史群像シリーズ51 戦国合戦大全 下巻 学研)

また、滝川軍団に強力な軍事力を持つ武将が、寄騎としていなかったのも敗北の大きな要因でした。

佐々成政・佐久間盛政ほどでなくても、それに準じる軍事能力を持つ補佐役がいれば、だいぶ違ったでしょう。

織田家家臣 佐々成政(歴史人2016年12月号 KKベストセラーズ)

俺たちは
軍事能力には自信があるぜ!

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織田家家臣 佐久間盛政(歴史人2016年12月号 KKベストセラーズ)

この鬼・玄蕃に
勝てるやつがいるか?

あるいは、池田恒興や中川清秀等の軍事的能力の高い武将が共にいたら、大きく違っていたでしょう。

北条に大敗北したショック:西へ向かっていた織田家の視線

戦国大名 北条氏政(Wikipedia)

よしっ!
滝川を倒したぞ!

北関東は、
我が北条のものよ!

敗けた・・・
こんな敗北の仕方をするとは・・・

「敗けて当然」の合戦でしたが、あまりの大敗ぶりにショックを受ける一益。

私の采配に
問題があるのか・・・

戦国大名 織田信長(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

本能寺直前の時期、信長の視線はハッキリと西に向かっていたのです。

東は徳川もいるし、
押さえていれば良い・・・

滝川一益、河尻秀隆よ・・・
任せたぞ!

老練な猛将である滝川が「東の押さえにうってつけ」だったのでした。

滝川が関東に居れば、
問題なし!

そして、我が軍の主力は
西の毛利に向かう!

どうにも
ならなかった・・・

あまりにタイミングが悪かったのでしたが、この合戦が一益の運命を大きく左右します。

新歴史紀行

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