前回は「滝川一益 16〜忍武神の輝き 2〜」でした。

のちに「豊臣秀吉に最後に抵抗した大名」となる北条家。
本能寺の変当時、北条家にとって、織田家はまさに「別格」の存在。
織田家宿老の滝川一益にとって、北条家は大勢力であっても、「対等に近い」のです。
北条は、格別の配慮を払う相手ではありませんでした。
著名な武将は少なく、大きな存在ではなかったのです。

北条など、
大したことはない。





なんだと!



北条家は、
早雲以来の名家だ!



お前こそ、どこの誰だ?
名門意識の強い、北条氏政。
しかし、北条家の当時の日本における立ち位置は、それほど高くはなかったのです。



北条ごときに、
舐められてたまるか!
奮起して、大軍勢の北条家に戦いを挑んだ滝川一益。


その奮起で、大いに戦った滝川軍。
緒戦で、北条軍を叩くことに成功します。



我が軍略が、北条ごときに
負けてたまるか!
しかし、兵力差は如何ともしがたい、絶望的な状況です。
さらに、信長が本能寺で自刃したことを、事前に知っていた滝川軍。


主力の伊勢衆は、足立ってしまいます。
いくら智勇兼備の
滝川様とは言え・・・
信長様亡き後、
諸勢力と戦えるのだろうか・・・
「絶対に勝てる」と、大軍で押し寄せてきた北条家に大敗します。



北条家の底力を、
見損なうなよ!



はっは〜!
羽柴秀吉が同じ立場であったらどうだったでしょうか?


後に豊臣秀吉となった秀吉に、上野の国人 真田昌幸は心服しています。


ウマがあったのは間違いないでしょうから、秀吉なら昌幸を上手く味方につけられたかもしれません。
しかし、「豊臣」秀吉と「羽柴」秀吉では、背景となる勢いが全く異なります。
この頃の、秀吉がうまく真田昌幸を抱き込めたかどうか、は大いに疑問があります。
秀吉であろうと、光秀であろうと、北条家と戦うには準備期間が短すぎたでしょう。


光秀が一益の立場であっても、非常に厳しい状況でした。