前回は「滝川一益 6〜北条家の狙い〜|戦国時代」でした。

織田家の関東方面軍司令官滝川一益に従属していた北条家。
本能寺の変で、信長・信忠が自刃に追い込まれた事実を掴みます。
一時は関東の覇王であった北条家四代目 北条氏政。
四代目ともなると、プライドも高くなります。


関東の王は、俺だ!



織田でも
滝川ではないわ!



しかも織田
は消えたも同然!
織田家との断交を決断した北条氏政。
ここぞとばかりに、滝川一益と断交し、関東へ一気に勢力拡張を図ります。
そもそも上野周辺の関東北部は、30年ほど前は「北条家のものだった」のです。
その後、上杉謙信が突然関東に乱入してきたり、武田信玄が駿河に侵攻したりでゴタゴタしました。


一度は関東北部を手中に入れた北条家。





北条は、全国有数の大大名になったぞ!
西上野に勢力を張る長野業政に手こずっていた信玄が、業政死後に上野に進出してきます。
そして、上野は武田に奪い取られてしまったのです。
一度は北条・武田・今川三国同盟を結んでいたものの、勝手に破棄した信玄に激怒し、武田家と断交しました。



晴信、許さん!
上杉家と同盟した時期もありましたが、上杉謙信も当てにならないところも多かったのです。





嫌々、
謙信と同盟結んだが・・・・・



あいつは、
あまり当てにならん!
北関東は武田・上杉・北条の三つ巴で争っているうちに、中央で織田家が尋常ならざる勢いで勢力を伸ばしていました。



いつの間にか、
北関東が織田のものになっていた感じだ・・・
北条家からすると、不思議な感覚だったでしょう。
そして、北条氏政は5万を超える大軍を大動員して、上野にいる滝川軍に迫ります。



我が北条家の
底力を見よ!
関東管領格となった滝川一益ですが、まだ入国してまもなく、寄騎が少ない状況。
しかし、頼りになる男が、最近味方になっていました。


真田昌幸です。
近習として長年に渡り、武田信玄の薫陶を受け、のちに「戦国随一の知謀」といわれた真田昌幸。
さらに少し時代が後になって登場し「日本一の兵(つわもの)」と言われた真田幸村(信繁)の父。





大変な事態だが・・・



真田がいるのは、心強い!
そう考える滝川一益でした。