幕末維新の火付け役・高杉晋作と生麦事件〜生麦事件から薩英戦争へ・長州筆頭の久坂玄瑞登場・吉田松陰の本音〜|高杉晋作4・能力・人物像

前回は「高杉晋作の生麦事件への視線〜「攘夷といえば長州」のプライド・怒り心頭の大英帝国オールコック公使・幕末維新へと世を展開させた大きな原動力〜」の話でした。

長州藩士 高杉晋作(国立国会図書館)
目次

幕末維新の火付け役・高杉晋作と生麦事件

生麦事件(Wikipedia)

英国からすると「勝手に英国の民間人に切り付けて、死傷者を出した」薩摩藩。

薩摩、
いいぞ!

「攘夷せねば!」と考えていた高杉は、薩摩藩に拍手喝采を送ります。

上海で中国人(清国人)が、西洋人に「奴隷の如く」扱われている事態に衝撃を受けた高杉。

西洋の連中は、
我々を支配するつもりだ!

断固、
西洋人たちを叩き出せ!

さらに「一向に犯人探し、賠償金の支払いに応じない」薩摩藩。

英国公使 Sir Rutherford Alcock(Wikipedia)

Satsumaは共和国のような日本の中の
一つの国・州だろう?

Satsumaごときが、
我が大英帝国に喧嘩を売るのか?

よく分かった!
思い知るが良い!

大英帝国の東洋艦隊が、薩摩に向かってきて、戦争になります。

生麦事件から薩英戦争へ

薩英戦争 歴史道vol.6(朝日新聞出版)

薩摩にやってきたのは、大英帝国の東洋艦隊でした。

主力部隊ではないとはいえ、当時世界最強の国家であり、「海軍の大英帝国」です。

世界最強の大英帝国と、一つの藩にすぎない薩摩藩が戦争する事態になりました。

そして、前代未聞の「薩英戦争」に至ります。

Chinaとの戦争は、
楽勝だった!

日本の一つの国・藩であるSatsumaが相手では、
もっと楽勝か?

準備万端で迎撃した薩摩藩は、英国に想定外の反撃を与えました。

我がUnited Kingdomが
苦戦している、だと?

英国の艦長等が戦死し、人的損害は英国の方が多かったのです。

Satsumaの街を
破壊し尽くしたが・・・

戦艦の艦長が死んだ・・・
そして、死者は我が国の方が多い、だと?

・・・・・

文明の劣る日本に、
ここまで反撃されるとは・・・

日本人は、戦闘民族なのか?

薩摩は市街地を大きく焼かれ、痛み分けとなります。

長州筆頭の久坂玄瑞登場:吉田松陰の本音

長州藩士 久坂玄瑞(義助)(国立国会図書館)

この前後の時期、優等生的存在で藩の人望も厚かった久坂玄瑞。

藩から謹慎を命ぜられるなど挫折しながらも、長州藩の中心で藩論をまとめていました。

松下村塾において、高杉と並んで「双璧」として吉田松陰に極めて高く評価されていた久坂玄瑞。

ルックスがよく、見た目爽やかな久坂。

これで頭が良ければ、モテないはずはありません。

長州藩士 吉田松陰(国立国会図書館)

幕末に長州のみならず、日本全国に強い影響を与えた思想家・吉田松陰。

義助よ。
我が妹を頼む・・・

有難き幸せに・・・
妹さまはお任せを・・・

久坂は吉田松蔭に「極めて高く評価された」にとどまらない存在となりました。

なんと、吉田松陰の妹を妻にもらいます。

義助(久坂)と晋作の二人で
世を動かしてもらいたい・・・

「松下村塾の双璧」である久坂と高杉ですが、「松蔭の妹を妻」という時点で同格ではありません。

いわば、松下村塾において「別格」であった久坂玄瑞。

義助(久坂)が
我が松下村塾の代表!

が吉田松陰の本音であり、

義助(久坂)を補佐するのが、
晋作や八十郎(前原一誠)だ・・・

が正直な思いだったでしょう。

松下村塾生たち:左上から時計回りに久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤俊輔(博文)、前原一誠(Wikipedia)

いわば「松下村塾筆頭」である久坂玄瑞。

この久坂が、いよいよ歴史の表舞台に殴り込みをかけます。

新歴史紀行

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