前回は「真珠湾奇襲攻撃 74〜慎重になる米軍・合理性に欠ける日本海軍・ルーズベルト・キング・ハルゼー〜」の話でした。
吹っ切れる南雲長官

逡巡し続ける赤城司令部の南雲長官と草鹿参謀長。

私たちに、こんな「ついでの作戦」を
指示することは・・・



横綱破った
大関に・・・



帰りに「八百屋で大根買ってこい」と、
言うようなものだ!



草鹿参謀長の
いう通りだ。



ここで、ミッドウェーを攻撃したら、
我が空母が反撃を受けるだろう。





長官!
内地へ急ぎ帰投しましょう。





連合艦隊司令部の命令を
全て無視は出来ないので・・・



一部の艦隊を分派して、
ウェーク島を攻撃します。



うむ。



そうしよう!
イライラが募る山口司令官





本当に、ミッドウェーを
攻撃しないのか?



本当に、
このまま帰るのか?
赤城司令部は、ウェーク島を
攻撃する模様です。



ウェーク島だと?



大事なのは、
米海軍の根幹を叩くことだ!



ミッドウェーの方が、
米海軍にとって、はるかに大事なのだ!





草鹿よ、
お前は一体何を考えているのだ!
怒り心頭の山口司令官。
加来艦長の提言:第二航空戦隊のみの攻撃





山口司令。



飛龍だけでも、
ミッドウェーを攻撃してはいかが?



連合艦隊司令部の命令が、
出ているのです。



「独断」には、
当たらないでしょう。



ふむう・・・



たしかに
そうだ・・・
加来艦長の提案に、悩む山口司令官。
一方で、指揮系統上、山口司令官は第一航空艦隊司令部の指示に従わなければなりません。



いざとなったら、
私が責任取ります。



我が二航戦(第二航空戦隊)のみで、
攻撃か・・・



・・・・・





場合によっては、
飛龍の攻撃隊のみだけでも、十分な戦果があるでしょう・・・



おそらく、ミッドウェー島の米軍の守備隊は、
迎撃準備が全く出来ていないでしょう・・・
歴戦の将軍である加来艦長の読みは、正しかったのです。
飛龍の攻撃隊から10機ほどの爆撃機が出てゆけば、ミッドウェー島に大きな打撃を与えられそうです。



私と加来は、
罰せられても良い。



この大戦果の中、
奮闘した飛龍の部下たちが避難されるのは・・・



それは辛い・・・



命令には、
命令には・・・・・



従おう・・・・・



それが軍人の務めだ。
苦渋に顔を歪める山口司令官でした。