前回は「真珠湾奇襲攻撃 72〜慎重になる米軍・Nagumoを追尾するハルゼー・キング・スターク〜」の話でした。
作戦命令を却下する草鹿参謀長

連合艦隊司令部から「突然舞い込んできた」ミッドウェー攻撃指令。
それに対して、

やはり、ミッドウェー島なぞ、
攻撃できん!



せっかく、我が軍の空母を一隻も
傷つけずに、奇襲攻撃を成功させたんだ!



ミッドウェーでウロウロしていたら、
敵空母や潜水艦に攻撃されるかもしれん!
大いに憤る草鹿参謀長。


機動部隊の最高指揮官である南雲司令長官は、



しかし、山本長官の
命令だぞ・・・



やらんわけには、
いかんだろう・・・



軍令違反に
なってしまうのでは・・・
普通の神経であれば、流石に山本五十六連合艦隊司令長官の命令を「無視」は出来ません。



いや、
いいんです!



これで、ミッドウェーを
攻撃して、我が艦隊の空母が大打撃を受けたら・・・



誰が
責任取るんです?



まあ、
そうだが・・・
もはや、命令無視をする気満々の草鹿参謀長。
作戦命令を催促する山口司令官





ミッドウェー攻撃命令は、
まだか?





赤城へミッドウェー攻撃命令
督促の無電を打て!
ははっ!


二航戦の山口司令官から
入電です!
ミッドウェー攻撃の指示を、
待っているようです!



・・・
草鹿参謀長よ・・・



大きな戦果を求めずに、
司令部のいう通り、攻撃するか・・・



形だけでも、
攻撃しないわけには行くまい・・・
草鹿参謀長は我慢なりません。



冗談では
ないわ!
真珠湾で大打撃を受け、危機的状況に陥っているにも関わらず、冷静な米軍司令官。
彼らと比較して、カッカしている草鹿参謀長は、



大戦果を上げて、
凱旋するだけだ!
と考えます。
横綱破った大関に・・・:「ついでの作戦」への対応
剣術の達人でもある草鹿参謀長。



奇襲攻撃が成功し、
「面」を取った!



これ以上、危険を犯して、
なんの戦果だ?



こんな「ついでの作戦」は
下司の戦法だ!
そして、



私たちに、こんな「ついでの作戦」を
指示することは・・・



横綱破った
大関に・・・



帰りに「八百屋で大根買ってこい」と、
言うようなものだ!
ここで、草鹿参謀長は、なんと連合艦隊司令部に反抗するに至ります。



この作戦は
却下!



大丈夫か?



我が第一航空艦隊は、
内地へ帰投する!


どうやら草鹿参謀長が
連合艦隊司令部の指令を却下した模様!



なんだと!



草鹿よ!
お前は一体何考えているんだ!
海兵で、草鹿参謀長より一期上の山口司令官は大いに憤ります。



お前は一体
何様なんだ?!
ところが、もはや一航艦司令部は、ミッドウェー攻撃は断念を決定したのでした。





南雲よ、
やってくれるよな・・・
真珠湾奇襲攻撃の作戦時から、不協和音が鳴り続けていた山本長官と南雲長官。
そして、そこに折り合いの良くない宇垣参謀長、山口司令官、草鹿参謀長が加わりました。
感情的の行き違いが、そのまま「作戦指令への姿勢の違い」となったのです。
冷静に判断する米軍司令部と比較して、



いいから、ミッドウェーを
攻撃してこい!



こんな作戦計画は、
受けられん!



草鹿の
馬鹿者めが!



南雲は
やってくれるのか・・・
少し幼い感じの連合艦隊司令部と赤城司令部でした。