Nagumoの動きを監視する米海軍〜真珠湾へ急行するブルハルゼー・標的となったNagumo・攻撃隊発艦命令を下すハルゼー司令官〜|真珠湾奇襲攻撃58・太平洋戦争

前回は「着艦失敗の懸念に悩む山口多聞〜自身の生命懸ける戦争・イライラが募る山口司令官と逡巡する南雲長官・諦観する連合艦隊司令部・山本五十六長官と宇垣纏参謀長〜」の話でした。

目次

真珠湾へ急行するブル・ハルゼー:標的となったNagumo

William Halsey第二空母戦隊司令官(Wikipedia)

待ちに待っていた「出撃命令」を受けたハルゼー司令官。

Halsey

真珠湾へ
急行せよ!

猛牛・ブルのあだ名を持つ、三国志の張飛を彷彿とさせる風貌を持った猛将ハルゼー。

Halsey

我がUSの真珠湾を攻撃している
Japどもを攻撃するのだ!

Halsey

急げ!
一秒でも早く真珠湾へ!

米海軍将校P

ははっ!

Halsey

とにかく、
全速力だ!

米海軍将校P

はっ!
承知しました!

Halsey

本土の司令部がなんと言おうと、Nagumoを
叩き潰してみせる!

Halsey

Nagumo、
待ってろよ!

南雲忠一 第一航空艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

まさか、ハルゼー司令官率いる米機動部隊が向かっているとは思ってなかった南雲長官。

Halsey

Nagumo、
俺と勝負だ!

まさか「自らが標的にされている」とは考えていなかった南雲長官は、

南雲忠一

第二次攻撃は
したくないが、山口がうるさい・・・

目の前の真珠湾の基地への第二次攻撃を迷っている状況でした。

左上から時計回りに、南雲忠一 第一航空艦隊司令長官、草鹿龍之介 第一航空艦隊参謀長、三川軍一 第三戦隊司令官、山口多聞 第二航空戦隊司令官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社、歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研、Wikipedia)
草鹿龍之介

山口さんが赤城へ
向かってくるかもしれません・・・

南雲忠一

山口か・・・
奴なら本当にやりかねないな・・・

第二次攻撃否定派の南雲長官と草鹿参謀長。

三川軍一

南雲長官、
今こそ第二次攻撃を!

山口多聞

私が赤城で直談判して、
第二次攻撃を実行したいが・・・

山口多聞

赤城へ行くのは、
現実的には難しいか・・・

第二次攻撃積極派の山口司令官と三川司令官。

海軍兵学校卒業期名前専門役職
36南雲 忠一水雷第一航空艦隊司令長官
38三川軍一水雷第三戦隊司令官
40山口 多聞航空第二航空戦隊司令官
41草鹿 龍之介航空第一航空艦隊参謀長
連合艦隊幹部の専門・役職・海軍兵学校卒業期(1941年12月)

海兵36期〜41期卒の5年違いの間で、二派に分かれて争っていました。

Nagumoの動きを監視する米海軍

Ernest King司令官(Wikipedia)

こちらは、連合艦隊司令部が「戦闘中に揉めている」とは考えもしなかった米海軍司令部。

切れ者であり、猪突猛進型のハルゼー司令官を、あまり評価していないキング司令官。

King

Halseyを真珠湾に向かわせたが、
大丈夫だろうか・・・

「あまり評価していない」というよりも、

King

Halseyのバカは、
攻撃しかできん・・・

頭脳明晰なキング司令官から見ると、「愚か者」に見えるハルゼー司令官。

King

そして、今の
Nagumoの戦力は、全く侮れん・・・

King

あのバカ(Halsey司令官)が、
勝手に突進してしまわぬだろうか。

King

わが空母が撃沈される事態は、
絶対に避けねばならん。

Harold Stark米海軍作戦総長(部長)

キング司令官の懸念を同様に感じるスターク米海軍作戦総長。

Stark

今、Nagumoは、
どうなっている?

混乱が続く真珠湾の米海軍ですが、少しずつ体制が整い、本土へ状況報告が可能となりました。

米海軍幕僚S

現在、Nagumoの攻撃が
少し落ち着いています!

米海軍幕僚S

攻撃準備を
している模様!

Stark

そうか・・・
う〜む・・・

Stark

Nagumoは続けて、
第二次攻撃をしてくるだろうか?

真珠湾攻撃(歴史人2021 年8月号 ABCアーク)
King

なんとも
言えませんが・・・

King

私がNagumoの立場なら、
当然やります!

Stark

うむ・・・
そうか・・・

Stark

本格的に
防戦準備せねばな・・・

攻撃隊発艦命令を下すハルゼー司令官

空母Enterprise(Wikipedia)
Halsey

とにかく、Nagumoを攻撃する雷撃機を
発艦準備急げ!

PA

間もなく、
発艦準備完了です!

Halsey

よし、準備出来次第、
全機発艦せよ!

米海軍将校P

Halsey司令、
空母の保全が最優先では?

Halsey

そんなことは
分かっておるわ!!

強烈な形相で、忠告した幕僚を睨みつけるハルゼー司令官。

普通の表情でも「怖い感じ」のハルゼー司令官が激怒すると、

米海軍将校P

こ、
怖すぎる・・・

米海軍将校P

しっ、
失礼致しました・・・

非常に怖い憤怒の形相となり、周囲の幕僚たちは凍りつきました。

Halsey

いいから、早く
発艦しろ!

米海軍将校A

はっ・・・・・

空母Lexington(Wikipedia)
Halsey

司令部がうるさいから、空母護衛の戦闘機は
多く残す!

Halsey

とにかく、攻撃隊をたくさん出して、
Nagumoに打撃を与えるのだ!

Halsey

攻撃隊の
護衛戦闘機が少なくても、構わん!

Halsey

護衛などなくとも、
雷撃隊・爆撃隊は、Nagumoを叩け!

Halsey

いいな!
お前たち!

米海軍将校P

ははっ!
我がUnited Statesの名にかけて!

Halsey

護衛などなくても、
敵の銃弾が当たらぬように、かわせば良いのだ!

米海軍将校P

ははっ!

こういう時の指揮官としては、ハルゼー司令官はまさに「うってつけ」の将軍でした。

雷撃隊・爆撃隊の護衛戦闘機を大幅に減らしてでも、攻撃力を増強する覚悟のハルゼー司令官でした。

Halsey

とにかく、Nagumoを
ぶち倒すのだ!

次回は上記リンクです。

新歴史紀行

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