前回は「真珠湾奇襲攻撃 51〜石油タンクの行方〜」の話でした。

真珠湾の米国海軍基地・戦艦などに、大変な損害を与えた日本海軍。
このまま、工廠や石油タンクを攻撃する可能性もあります。
広くないハワイの島において、工廠・石油タンクは、現在攻撃されている地点から、すぐ近くです。

確かに、ジャップが工廠・石油タンクを攻撃する
可能性がある・・・・・



どうやって守るのだ・・・
悩むキング司令官の元に、米軍の反撃の報告が上がります。
負傷したキンメル長官が、
反撃の陣頭指揮をとっています!
日本軍へ猛烈な反撃を、
展開しています!





キンメルの奴が、頑張ってくれているか・・・



しかし、強力なNagumoの航空隊が、
工廠・石油タンクに向かったら・・・



キンメルに残っている戦力では、防衛できまい・・・


日本軍に猛烈な攻撃を受けている、フォード島の海軍航空基地。
海軍工廠・オイルタンクは、湾を隔てた、すぐそばです。



キングよ。
何か、防御の良い案はないか。



はい・・・
考えに考えるキング司令官。
日本海軍の「成績優先主義」に比べ、「実績主義」の米国。
日本のように「海軍兵学校を優秀な成績で卒業したら、将来安泰」などということは、米軍では全くありませんでした。
日本海軍と戦うことになる優れた将軍たちは「実戦派」が多く、「現実の戦争で高い能力」を持つ人物が多かったのです。
彼らの中には、「アナポリス海軍兵学校」を、優秀な成績で出た将軍も沢山いました。
しかし、「非常に優秀な成績で出た」将軍は、それほど多くなかったのです。
その中で、アナポリス海軍兵学校を4位という「非常に優秀な成績で卒業」したキング司令官。
優れた頭脳と、極めて高い実戦能力を有する「稀有な将軍」でした。



防衛したいが、どうにもならない・・・



それこそ、石油タンクは、少し爆撃されただけで、
大爆発だ。



石油タンク周辺で大火災が起こったら、
取り返しのつかない事態になる。





君なら、良い案が思いつくだろう。



はい・・・
少しお待ち下さい。
この「少しの間」にも、日本海軍の攻撃が続き、石油タンク攻撃を進めているかも知れません。



なんとかせねば・・・
「明晰な頭脳をもつ」日本海軍の山口司令官同様、悩みに悩むキング司令官でした。

