前回は「真珠湾奇襲攻撃 50〜石油タンクの行方・キンメル・ハルゼー・スターク・キング〜」の話でした。
「もう十分」と考える赤城司令部

数多くの米戦艦を撃沈し、米軍の基地航空隊にも痛撃を与えた南雲機動部隊。

もはや米海軍を、
十分叩いただろうか。
「もう十分だ」と考える草鹿龍之介参謀長。





もう十分です。



第二次攻撃隊に攻撃させれば、
米軍の猛反撃を受けるでしょう。



うむ。
それでは、そろそろ引き上げるか。
三川軍一司令官の具申


第一航空艦隊司令部が、このような状況の中、苛立つ山口司令官。



ええい!
一体、南雲司令長官は、何をぐずぐずしているのだ!



我らは、
攻撃準備完了しているのだ!
第二次攻撃を意見具申していたのは、山口司令官だけではありませんでした。
第一航空艦隊の南雲司令長官に次ぐ次席指揮官である、三川軍一第三戦隊司令官。


戦艦金剛などを率いる、歴戦の提督である三川司令官。
三川司令官もまた、第二次攻撃実施を主張します。





米軍基地に、
さらなる攻撃をするべき!



今こそ、
その戦機だ!



・・・・・
ところが、南雲司令長官は、次席指揮官である三川司令官の具申も退けます。





長官!
真珠湾の石油タンクなどを攻撃すべきです!



もはや十分。
これ以上、我が軍の被害を拡大してはならぬ。



長官!
ご再考ください!



いや、これ以上戦果を拡大しようとすると、
米軍から大きな反撃を受けるだろう・・・


南雲長官と三川司令官がやり合っている間も、山口司令官はイライラして待っていました。



ええい!
南雲長官に「第二次攻撃準備完了」の発光信号を再度送れ!
了解です!





我レ、第二次攻撃準備完了!



・・・・・
直談判へ臨む山口司令官
赤城から
返信ありません!



なんだと・・・



ええい!
埒があかぬわ!



私自ら
赤城に乗り込む!



南雲長官に、
第二次攻撃を直談判するのだ!



私を赤城まで乗せる飛行機を、
大至急用意せよ!
承知しました。
焦る山口司令官でした。
この頃、山本長官は、米空母不在にガッカリしながらも、機動部隊が敵基地を攻撃するかどうか、ヤキモキしていました。





南雲は真珠湾の基地を、さらに
攻撃するだろうか・・・