石油タンク保全に動く米軍〜救援を止められるハルゼー司令官・キンメル長官の反撃・決め手に迷うキング司令官〜|真珠湾奇襲攻撃50・太平洋戦争

前回は「石油タンク攻撃を主張する山口司令官〜誤解から生まれた強襲・第二次攻撃隊の準備完了・完全にずれた思惑・南雲長官と草鹿参謀長vs山口司令官〜」の話でした。

目次

救援を止められるハルゼー司令官

Harold Stark米海軍作戦部長

真珠湾の太平洋艦隊基地を攻撃されていた米海軍。

ハルゼー司令官が、連合艦隊の南雲機動部隊に向かおうとしていましたが、

Stark

Halseyよ・・・
Japanへ反撃するな!

Stark

空母Lexington・Enterpriseの
保全を最優先とせよ!

スターク海軍作戦部長(総長)が止めに入りました。

William Halsey第二空母戦隊司令官(Wikipedia)

スターク作戦部長から「真珠湾に戻り、日本軍攻撃」にストップ掛けられた米空母率いるハルゼー司令官。

Halsey

我がUSが、Japに奇襲攻撃されているのに、
反撃しないってのか!

Halsey

一体
なぜですか!

Halsey

我々空母部隊は、
準備出来ております!

Halsey

なぜ、Japの野郎どもに
反撃しないのですか?

Halsey

我ら空母部隊は、
洋上で待っているだけですか?!

猛烈な勢いで反駁するハルゼー司令官。

Stark

そうだ!
ちょっと待ってろ!

Stark

空母を
温存するのだ。

Stark

Nagumoは
強力だ・・・

Halsey

で、ですが、
しかし・・・

納得いかないハルゼー司令官は反論を試みますが、

Stark

Halseyよ。
これは命令だ!!

日本海軍の軍令部総長にあたる海軍作戦部長には、到底逆らいようはありません。

Halsey

はっ!

Halsey

くそ〜、何が命令だ。
弱虫どもが・・・

キンメル長官の反撃

Husband Kimmlel米太平洋艦隊司令長官(Wikipedia)

この頃、負傷したキンメル米太平洋艦隊司令長官は、猛反撃を指示します。

Kimmlel

Japにやられてばかりで、
たまるか!

Kimmlel

総員総力を上げて、
猛反撃せよ!

ハルゼー司令官に比べて、大人しめのキンメル米太平洋艦隊司令長官。

新歴史紀行
大爆発する米駆逐艦ショー(歴史人2021年8月号 ABCアーク)
Kimmlel

おのれ!
Japめが!

ところが、彼も米太平洋艦隊司令長官という要職を、任されるだけの人物です。

真珠湾攻撃(歴史人2021 年8月号 ABCアーク)

奇襲攻撃により、恐慌状態だった米海軍は少しずつ体制を立て直し、日本に猛反撃を開始しました。

Kimmlel

Japに
反撃だ!

米海軍将兵R

ははっ!
やられっぱなしでは終われません!

草鹿龍之介 第一航空艦隊参謀長(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)
赤城幕僚B

草鹿参謀長!
我が軍の被害が増えてきました!

草鹿龍之介

米海軍も
反撃を本格的にしてきたな・・・

緒戦は、日本優位の一方的な戦闘でしたが、徐々に日本軍の損害が増えてきました。

石油タンク保全に動く米軍:決め手に迷うキング司令官

Ernest King司令官(Wikipedia)

部下にも慕われた「闘将」であったハルゼー司令官を、ほとんど評価していない、キング司令官。

King

猪武者のHalseyを、
やっと止めたか・

King

真珠湾の基地は、想定外の大損害を受けているが、
空母は守らねば・・・

ここで少し考え込むキング司令官。

King

何か
すべきことはないか・・・

ここで、閃きます。

King

そうだ!
真珠湾の石油タンクや工廠が危ない!

King

調子に乗ったJapが、
真珠湾の石油タンクや工廠を攻撃するかもしれない!

King

石油タンクを攻撃されたら、
引火して大爆発を起こす!

King

石油の備蓄はなくなり、
施設の復旧には多大な時間がかかるだろう・・・

King

あとは、修理を行う工廠も大事だ!
これを破壊されたら・・・

King

半年程度は、
真珠湾の基地機能が停止してしまう・・・

King

基地の石油タンク・工廠は、
できうる限り守らねば!

「石油タンク・工廠を守るべき」と考えたキング司令官。

King

Stark長官!
石油タンクと工廠は極めて大事です!

King

Japから、石油タンクと工廠を攻撃されるのは
防ぐべきです。

Stark

確かに
そうだ・・・

Stark

だが、奴らが石油タンクと工廠を攻撃する場合、
どう防ぐのだ?

石油タンク・工廠

確かに
そうですね・・・

危機的な非常事態に、切れ者のキング司令官も黙り込んで、しばし考えます。

石油タンク・工廠

・・・・・

日本軍を舐め切っていた米軍の幹部たち。

ところが、「空母六隻の大部隊による遠いハワイへの攻撃」に対して、

石油タンク・工廠

まさか、
まさか、ここまでやるとは・・・

「まさか」と考えていたのでした。

この間も、米軍から猛烈な反撃を受け、損害を増やしながらも南雲機動部隊は攻撃を続けていました。

南雲忠一 第一航空艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)
南雲忠一

この調子で
真珠湾の攻撃を続けよ!

次回は上記リンクです。

新歴史紀行

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