前回は「苦悩極める山口多聞司令官〜軍機と戦艦大和と戦艦武蔵・大戦果に湧く第一航空戦隊・戦艦と空母の役目・全く異なる戦術思想の砲撃と航空戦〜」でした。
怒髪天をつくハルゼー司令官
自国を攻撃され、長年の友人であるキンメルまで負傷する事態に怒り心頭のハルゼー司令官。
我がPearl Harborが
Japに攻撃されている、だと!
Japは、
俺がぶち倒す!
怒り狂ったハルゼーは、一路真珠湾を目指します。
我が空母部隊で、
Japanの背後から襲い掛かるのだ!
おい、Japの野郎どもは、
空母何隻できているんだ?
それが、
空母六隻の大艦隊のようです・・・
何、
空母六隻だと・・・?
流石に、日本の連合艦隊が六隻もの空母で大挙して押し寄せてくるとは、思いもしなかったハルゼー司令官。
Japの空母は
思いのほか、多いな・・・
我がUSの空母は、
二隻・・・
・・・・・
ブル・猛牛のあだ名があるハルゼー司令官は、歴戦の士であり、豊富な経験を持ちます。
「ブル」であるものの、決して猪突猛進だけの将軍ではないハルゼー。
真珠湾の基地がやられている中、
三倍の航空艦隊との戦いは・・・
かなり
しんどいな・・・
だが、俺たち以外に、
Japをぶちのめせる艦隊はいない!
俺たちがやるしかない、
のだ!
ハワイ真珠湾目掛けて、一目散に急行するハルゼー司令官。
怒髪天をつく勢いで、ハワイ真珠湾目がけ猛烈に進撃し続けるハルゼー司令官でした。
キング司令官の「馬鹿なハルゼー」への懸念
そして、ハル国務長官とキング司令官は体勢の立て直しの協議を続けます。
ここで、ふとハル長官が米空母への懸念を口にしました。
我がUSの
空母は大丈夫か?
これを聞いたキング司令官。
そういえば、
そうだ!
ハルゼー司令官の性格を、よく知っているキング司令官は慌てます。
そろそろHalseyの元にも、
真珠湾攻撃の連絡がいっているだろう・・・
あいつのことだ、怒り狂って、
勝手に日本海軍へ反撃に向かうに違いない!
歴戦の士であるハルゼー司令官を「バカ」と考えている、キング司令官。
真珠湾の米海軍基地は驚天動地の事態ですが、空母も大事です。
あのバカ(ハルゼー)が
勝手な行動をする前に・・・
奴は
止めておかなければ!
スターク海軍作戦部長の「米空母保全」司令
そして、キング司令官は、スターク作戦部長に連絡を取ります。
Stark部長!
早急に対処を!
Halseyが独断で
Japan攻撃に向かわぬよう指令を!
連絡を受けたスターク作戦部長。
確かに、
Halseyは止めねばな・・・
奴の性格だ。
勝手に敵へ向かってしまうだろう・・・
米空母の安全を最優先し、スターク作戦部長はハルゼー司令官に指令を出します。
Halseyよ・・・
Japanへ反撃するな!
空母Lexington・Enterpriseの
保全を最優先とせよ!
真珠湾へは
向かうな!
なんだと!
我がUSが奇襲攻撃されているんだぞ!
憮然とするハルゼー司令官でした。
なぜ、Japを
攻撃しない!
遠い米本土で「真珠湾周辺の全体の状況」をつかみつつ、指令を下すキング司令官。
対して、最前線にいるハルゼーは、どうしても近視眼的な視野になります。
Halseyを止めることは
最重要だ!
日本海軍の第一航空艦隊内部でも意見が割れていましたが、米海軍内部も意見の衝突が発生しました。
このような事態では「誰が強力なリーダーシップで作戦を動かすか」が大事なポイントです。
南雲、山口よ、
米軍を叩いてくれ・・・
通信技術が米軍よりも劣る日本海軍。
山本五十六が第一航空艦隊司令長官であれば、日本海軍の意思は遥かに統一されたでしょう。
この点、「乾坤一擲の大作戦」は「中途半端な体制での大作戦」だったかも知れません。
次回は上記リンクです。