前回は「戦艦と空母と海兵40期〜「日本海軍の顔」であり中心であった山本五十六長官・航空派の山口多聞司令官と大西瀧治郎参謀長・大艦巨砲主義の宇垣纏参謀長と福留繁軍令部第一部長〜|真珠湾奇襲攻撃37・太平洋戦争」の話でした。
キンメル長官の負傷

南雲機動部隊の猛烈な攻撃に、大損害を受け続けている米海軍の真珠湾。

米太平洋艦隊の本拠地です。

う、
うぐっ!
その本拠地である真珠湾で総大将であるキンメル米太平洋艦隊司令長官が負傷しました。





Kimmel長官!
大丈夫ですか?!



まだ、
大丈夫だ・・・



俺に構わず、
Japanに反撃しろ!





Kimmelが
負傷したか・・・
まさか、ここまで損害が大きくなるとは夢にも思っていなかったハル長官。



Kimmelの奴め、
死なねば良いが・・・・・
つぶやくハル国務長官。
キンメル長官の後任人事の模索:キング司令官とハル長官の思惑





現状では、致命傷には、
なってはいないという報告受けています。



Kimmel司令長官の生命に、
別状はないでしょう・・・



うむ・・・
そうか・・・
安心するハル長官。



だが、これだけの
大損害を受けているのだ、



Kimmelには
責任とってもらわねばならぬな・・・
ハル長官は、負傷しているキンメル長官に同情しながらも、そう言います。
これだけの損害を受けた以上、キンメル長官は司令長官としての立場を維持することはできません。


キンメル長官は負傷してしまった今、今後、日本に対する大反撃を指揮することは不可能です。
事前に「日本軍の攻撃の可能性」を知らせていれば、



Kimmelに事前に
情報を伝えれば・・・
間違いなく、キンメル長官が対策とったであろうことを考えるハル長官。
内心、胸が痛いです。



Kimmelには
悪いことしたか・・・



しかし、
我がUS太平洋艦隊司令長官は帰る必要がある!



それは、
もちろんそうです!



後任は
誰が適任だろうか・・・



それは
Nimitzしかいません!
日本海軍の天敵ニミッツ新長官の登場


翌年1942年、米国海軍作戦部長兼米国艦隊司令長官に就任するキング。
「米海軍のトップ」として、米海軍全体を指揮することになります。
そして、トップ就任間近のキング司令官が「ニミッツしかいない」とまで言うほどの男。



そうだ!
Nimitzがいたな!
ニミッツが優れた人物であることは、米海軍全体の共通認識でした。



Nimitzならば、
Japanに大いに反撃してくれるだろう!
意気揚々となるハル長官でした。


海軍の人事である以上、人事に関しては、ノックス海軍長官の承認が必要です。
ノックス海軍長官が、ニミッツ「新米太平洋艦隊司令長官」を承認するのは間違いない状況でした。


さらに海軍次官を務めた経験があり、海軍人事には決定的権限を持っていたルーズベルト大統領。



私はUS海軍の
全てを把握している!



そして、私が認めない人物には、
US海軍の重要ポストには就けない!
かなり米海軍人事にうるさいルーズベルト大統領でしたが、ニミッツとは折り合いが良かったのでした。
ルーズベルト大統領がニミッツを気に入っている以上、ノックス長官が反対することはありません。



Nimitzに全てを
任せましょう!
事実上、この瞬間にニミッツ新米太平洋艦隊司令長官が誕生しました。


ニミッツ新米太平洋艦隊司令長官。
日本海軍・山本長官にとって天敵となる男が登場しました。
次回は上記リンクです。