前回は「真珠湾奇襲攻撃 31〜海軍内部のライバル意識・第一航空艦隊・一航戦・二航戦・五航戦〜」の話でした。
米国民の支持とルーズベルト大統領

ハル国務長官と協議を続けるルーズベルト大統領。

US国民の支持を
確実なものとするには・・・



細心の注意を払って、
演説の原稿を作る必要があるな・・・





仰る通りです。



どう、US国民の戦争参加
への意欲を鼓舞するか。



それは
非常に最重要ですね。
当時、東條英機総理大臣が政権を握り、陸軍を抑えていました。


そして、陸軍と海軍の指示があれば、事実上「政権は維持できる」日本。
対して、「全国民に対して投票権がある」大統領選挙によって選出される米大統領。
ルーズベルト大統領にとって、「国民の支持」は、極めて重要です。
日本のように、



日本国民に
支持されたいが・・・



別に支持があろうと
なかろうと、政権運営には関係なし!
とは大違いだったのでした。
リメンバー・パール・ハーバー
「日本の出方」を、ずっと見守っている間、ルーズベルト大統領は考え続けていたことがありました。



US国民への演説が、
極めて重要だ!
「米国民への演説」を「対日・対独戦争の方針」以上に重視していたのです。



US国民に対日戦争への意欲を煽るためには、
短いフレーズが良い。



それでずっと
考えていたのだが・・・



“Remember Pearl Harbor”は、
どうだろうか?
ハル国務長官に問いかける、ルーズベルト大統領。



“Remember Pearl Harbor”
ですか・・・



非常に
分かりやすいですね。



さすが
大統領です!
大賛成のハル国務長官。



そうか。
君も良いと思うか。



よしっ!
決まりだ。



この”Remember Pearl Harbor”を、
演説の軸にする!



大統領演説を、
さらに練るぞ!
勇むルーズベルト大統領。
TojoとEmperor(天皇)





そういえば、Germanyは
Hitlerが率いているが・・・



Japanの総理大臣は、
誰だったかな?



陸軍のボスの
Tojoです。



Tojo・・・?



よく知らないが・・・



また変わるかも
しれないしな。



まあ、
誰でもいいか。





Japanは、
Emperor(天皇)制ですからな。



とにかく、君は真珠湾の状況を、
King司令官と協議してくれ。



Japanへの反撃に
備えてくれ!



分かりました。
お任せを!



King司令官を
呼べ!


山本司令長官が、奇襲作戦立案時に考えていた「米国民の士気を消沈せしめる」という構想。


事態は、山本司令長官の思惑とは、真逆の方向に向かっていました。