前回は「真珠湾奇襲攻撃 30〜燃える山口司令官・大艦巨砲主義・航空隊・宇垣纏〜」の話でした。
第一航空艦隊

真珠湾攻撃に向かった、南雲司令長官率いる第一航空艦隊。
「一航艦(いちこうかん)」と略称される第一航空艦隊は、3つの航空戦隊から成り立っています。

第一航空戦隊:南雲忠一司令長官直卒(旗艦:空母赤城)


第二航空戦隊:山口多聞司令官



第五航空戦隊:原忠一司令官


それぞれ一航戦、二航戦、五航戦と呼ばれていました。
中心は、南雲司令長官率いる一航戦です。
一航戦、二航戦と五航戦
そのため、最も戦歴が長いベテランは一航戦に集まる傾向がありました。
出来たばかりの空母翔鶴、瑞鶴を擁する五航戦は、まだ経験の浅いパイロットが多かったのです。
一航戦のベテランパイロットの中には、
俺たちは、
正妻の子!
五航戦は、
「妾の子」だな!
と「明らかな差別感」を持っている人が多かったのです。

攻撃隊を指揮する淵田美津雄 第一航空艦隊赤城飛行長は、もちろん一航戦所属。

航空戦の指揮で、
私の右に出るものはいない!
もう一人、一航戦には若手の重要人物がいました。


源田実 第一航空参謀です。
実は、淵田と源田は海兵52期の同期です。
しかも、非常にウマがあった二人。



源田は
航空隊の作戦指揮を頼む!



淵田、
前線で攻撃指揮を任せたぞ!
南雲司令長官の第一航空艦隊は、「南雲機動部隊」と呼ばれていました。
第一航空艦隊では、
源田が、かなり権限を持っているらしい・・・
南雲艦隊ではなく、
源田艦隊だな!
と言われるほどでした。
二航戦:第二航空戦隊の立場
かなり強力な権限を持ち、作戦の中心人物であった源田実。
そして、最前線で体調として指揮していた淵田。
この二人共が第一航空戦隊・一航戦におり、「航空部隊の中核」であることは明らかでした。
そして、「妾の子」と差別されていた第五航空戦隊・五航戦。
第二航空戦隊・二航戦はその間の存在であり、一航戦よりは「格下」という感じです。
負けん気の強い熱血漢の山口司令官。



一航戦に
負けるな!



我が二航戦の恐ろしさを、
見せつけてやれ〜!
座乗する飛龍で、雄叫びを上げ続けていました。