前回は「大英帝国の希望を一身に背負った戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」・「かつての師弟」対決の英国海軍vs日本海軍・チャーチルの英東洋艦隊への意気込み・英国海軍の至宝フィリップス中将出撃〜」の話でした。
戦艦プリンス・オブ・ウェールズの超重大な意味:戦艦「皇太子」
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我が日本(大日本帝国)海軍の守護神として、「日本の別名」である「大和」を冠した戦艦大和。
それは、「大日本帝国海軍の守護神」にとどまらず、「大日本帝国そのものの守護神」でした。
大和の巨砲で
敵を叩き潰すのだ!
ああ、この巨砲ならば
どんな艦隊でも一発だぜ!
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46サンチ砲という、空前の巨砲を備えつけた戦艦大和。
これだけ大きな巨砲を発射するのは、反動等も含めて、大変なことです。
それを成し遂げた、日本(大日本帝国)の海軍技術士官の技量は、世界有数レベルでした。
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対して、英国の最新鋭戦艦であるプリンス・オブ・ウェールズ。
奇しくも、戦艦大和と「全く同じ時期に着工・竣工」しました。
実は、戦艦大和もプリンス・オブ・ウェールズと全く同じ「1937年に着工、1941年に完成」の戦艦です。
・英国における王位の法定(推定)である王子に与えられる称号
そして、英国人にとっては、極めて重大な意味を持つ「プリンス・オブ・ウェールズ」という言葉。
戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」は、日本人の立場に置き換えると戦艦「皇太子」です。
このようなネーミングは、日本人的感覚では「あり得ない」名前です。
一方で、その「意味するところの重大性」は、十分理解できます。
当時から現代に至るまで、共に王室を持つ英国と日本。
かつては、幕末から友邦であり日英同盟を締結し、長らく友好関係にありました。
その関係が拗れてしまい、戦うことになりますが、様々な共通点がある日英関係。
マレー沖海戦で、これからフィリップス提督が歩む道も、なんとなく日本海軍と共通点があります。
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1941年12月8日(日本時間)の真珠湾奇襲攻撃で幕を開けた対米戦。
日本人にとっては、この日をもって「第二次世界大戦の始まった日」という認識が強いです。
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世界的には、1939年9月の英独戦争開始が第二次世界大戦勃発となります。
猛烈な勢いと非常に強力な独陸軍を率いて、ヨーロッパを席巻しようとしていたドイツ。
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電撃戦だ!
マジノ線を攻撃せよ!
翌年1940年6月には、ドイツは強国フランスを降伏させるに至ります。
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Franceを
降伏させたぞ!
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Parisが
我がGerman Empireのものに!
ナポレオンとフランス帝国:ナポレオンを打ち砕いた大英帝国
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1800年ごろにナポレオンの登場によって、ヨーロッパを席巻したフランス帝国。
一時期は「ヨーロッパ大陸のほぼ全土がフランスおよび属国」という勢いに至りました。
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ナポレオンの天才的戦略に加え、多数の優れた将軍たちが率いた猛烈に強力なフランス陸軍。
ヨーロッパ全土を暴れ回り、「陸軍最強はフランス軍」という評価を得るに至りました。
のちにナポレオンは失脚しますが、そのフランス軍の名声は強力でした。
そして、幕末の江戸幕府はフランス陸軍に範を求めました。
井伊直弼大老の少し後くらいから、本格的に「フランス軍化」を図ったのが江戸幕府だったのです。
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行け!行け!
我がFrance帝国は、Europe全土を制圧するのだ!
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我がFrance陸海軍は、
世界最強なのだ!
勢いに乗るナポレオンは皇帝となり、さらに「大陸軍」を創設しました。
日本語では、「大陸・軍」と紛らわしいですが「大・陸軍」です。
フランス語で”Grande Armée“、英語で”The Great Army“と表記する大陸軍。
フランス軍を中核とする「ヨーロッパ諸国連合の軍隊」でした。
もはや、ヨーロッパ全土をその手にしたかのような勢いのナポレオン。
まだ、制圧し切れていない大国がありました。
大英帝国です。
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次はGreat Britainを
倒す!
このナポレオンの勢いを食い止めたのが大英帝国の海軍であり、陸軍でした。
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ネルソン提督がトラファルガーの海戦で、ナポレオンの野望を海で砕きます。
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世界の海を制した
我がGreat Britainの海軍を舐めるなよ!
フランス海軍を叩き潰したネルソン提督ですが、戦死してしまいました。
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陸では連合軍と共に、ウェリントン公爵が表舞台に登場し、状況が大きく変化しました。
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Napoleonよ!
いい加減にしろよ!
そして、ワーテルローの戦いで、ナポレオンにとどめを刺しました。
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こんな
はずでは・・・
その後、ナポレオンは失脚し、フランス帝国は大きく勢いを失いました。
代わりに、影響力を大きく高めたのが大英帝国でした。
日本海軍の「基本中の基本」であった「ネルソン精神」
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陸海軍共に非常に強力であり、一時期は世界最強の国であった大英帝国。
世界中に領土を有していた大英帝国。
明治維新を機に、陸海軍はヨーロッパに範を求めました。
陸軍は、当時勢いが著しく、フランスを倒したプロシア(ドイツ)にフランスから変更。
海軍は、薩摩との長い関係もあり、大英帝国に範を求めたのでした。
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海軍兵学校の
若き時代からずっと・・・
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私たちは、ネルソン提督の
「ネルソン精神」を叩き込まれた・・・
日本海軍の精神の柱とも言える「ネルソン精神」。
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それに対する、「本家本元」の大英帝国。
チャーチル首相のみではない、大英帝国の大多数の海軍関係者が、
我が国のNelsonを
規範とするJapanは、我が国の下に決まっている!
Japanの海軍など、
大したことはない。
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我がGreat Britainは、
Japanの目上の存在!
と考えるのは、それまでの歴史を考えると「当然のこと」だったのです。
そして、いよいよ大英帝国と大日本帝国がマレーで衝突します。
次回は上記リンクです。