立花道雪 15〜龍造寺の凋落〜|戦国武将

前回は「立花道雪 14〜決死の島津〜」の話でした。

立花道雪(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

龍造寺と島津の正面衝突・・・

見ものだな・・・

道雪もまた、大いに注視していました。

龍造寺隆信(Wikipedia)

突っ込め!

万全の防御態勢でいた島津陣へ、龍造寺軍が突撃します。

大した抵抗も受けずに、龍造寺軍は突進します。

引きつけよ・・・

積極的な「釣り野伏せ」は、沼地ゆえできないものの、「静的な釣り野伏せ」とも言うべき戦術です。

「大いに引きつけた」と判断した島津家久。

かかれ!

思い切り銃撃を開始します。

沖田畷の戦い(歴史人2020年11月号 KKベストセラーズ)

島津軍先陣は、歴戦の勇将・赤星統家。

実は、兼ねて龍造寺隆信に臣従していました。

しかし、隆信の出陣要請を無視したため、人質に出していた子供を隆信に惨殺されていたのでした。

復讐心に燃える赤星統家。

龍造寺軍を皆殺しにしてやる!

銃撃したのちに、猛烈な白兵戦を龍造寺軍に仕掛けます。

なんだ、赤星か。

赤星隊の猛烈な勢いに押される龍造寺軍。

おい!
何やってるんだ!

楽勝と思っていたのに、思わぬ苦戦にイライラする隆信。

命を惜しむな!

進め!

沖田畷の戦い図(歴史群像シリーズ12 戦国九州軍記 学研)

ここで、龍造寺軍は、「とにかく前へ前へ」と脇の深い田に入ってでも、前進しようとします。

しかし、深い田に足を取られ、うまく進軍できません。

早朝の陣立の変更に加え、龍造寺軍は乱れに乱れました。

鍋島直茂(Wikipedia)

これはマズイ!

陣を立て直すのだ!

奇襲を得意とした鍋島直茂は、自軍の乱れに驚愕します。

この状況はマズイ!

立て直すのだ!

しかし、乱れた陣はなかなか立ち直りが効かず、さらに士卒が「多勢に無勢」と舐めてかかります。

頃合いはよし!

島津家久は決断して、島津軍の抜刀隊を龍造寺軍に突入させます。

突撃!!!

乱れた龍造寺軍に、決死の島津軍が突進して、隆信の本陣に斬り込みます。

泥田に足を取られた龍造寺軍を、島津軍の鉄砲隊が集中攻撃し、さらに周囲から一気に攻め込みます。

なにっ!

隆信の近習が必死に防戦するも、もはや周りは島津兵だらけ。

もはや、
負けだ・・・

覚悟を決めた隆信。

ぐぁっ!

そして、当主である総大将 龍造寺隆信自身が戦死するという痛恨の大事態に至ります。

「肥前の熊」と恐れられた龍造寺隆信は、あっさり最期を迎えたのでした。

まさに、桶狭間の合戦かのような、龍造寺家にとっては大悪夢となりました。

大友宗麟(Wikipedia)

「龍造寺隆信敗死」を聞いた大友宗麟。

ざまあ、見ろ!

しかし、大友家はそんなことを言っている状況ではなくなっていました。

龍造寺の勢力が、
大いに弱るのは良いが・・・

それは、島津の勢力が大いに
強くなることではないか・・・

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