前回は「特攻隊員が最後の日々を過ごした三角兵舎〜宇垣纏と戦艦大和と特攻隊・宇垣第五航空艦隊司令長官特攻・最後の特別攻撃隊〜」の話でした。
知覧武家屋敷
知覧には美しい武家屋敷が立ち並ぶエリアがあります。
知覧を訪れる前には、武家屋敷のことを知りませんでした。
特攻隊の記念館に行くために、鹿児島の中心からバスで知覧へ向かいましたが、その際に観光案内所で知ったのです。
武家屋敷か。
面白そうだな。
せっかくだから
行ってみよう!
知覧特攻平和会館をゆっくりと鑑賞した後で、武家屋敷に向かいます。
コンパクトで、古き良き日本の街並を感じられる、とても情緒深いところです。
古い木造建築や日本庭園もあります。
江戸時代から明治時代中期頃のイメージの武家屋敷です。
木造建築と木造家屋:Samuraiと日本のイメージ
丁寧に整備された木造建築は、非常に味わい深いデザインです。
「これこそ日本建築!」と思わせる、非常に繊細で美しい木造建築です。
海外の国々へ行くと「日本」のイメージとして、未だにSamuraやFujiyamaであることがあります。
Samuraiのフィギュアが売っているのを見ると、
“Japan=Samurai”は
分かりやすいかも知れないけど・・・
なんだか不思議な気持ちになります。
日本刀を振りかざすような「Samurai」は、江戸末期にはかなり少数派になっていました。
海外から見ると、この「ステレオタイプ的なサムライ」こそがJapanなのでしょう。
幕末から150年以上経過した今、日本には全くいなくなった侍。
その侍の姿を彷彿とさせるのが、この知覧武家屋敷です。
繊細な日本文化の象徴
まるで、高杉晋作などの幕末の志士たちが出てきそうな日本古来の木造建築が楽しめます。
この地面に石(束石)をおいて、その上に木造の柱がスッと立ち上がるデザインです。
これこそが、繊細な日本文化・デザインの象徴です。
外国、特に欧米の石造文化ではあり得ない、この繊細な細さ。
これこそが、日本と欧米などの文化の違いの一つでもあります。
現在は舗装された道路ですが、庭がきれいに整備されています。
この道路に大量の砂利を撒けば、それで江戸時代にタイムトリップできそうです。
まるで戦国時代を凍結保存したまま、250年以上過ごしてきたかのようだった薩摩藩。
おそらく、幕末の薩摩は戦国時代の雰囲気を濃厚に残していたのでしょう。
あるいは幕府側で比較的士風が強かった会津藩は、いかにも侍的な印象です。
薩摩藩や会津藩の持っていた「武士らしさ」「侍らしさ」を感じられる知覧武家屋敷です。
次回は上記リンクです。