明智光秀 13〜未来都市を創った男 4〜|最先端技術

前回は「明智光秀 12〜未来都市を創った男 3〜」の話でした。

明智光秀(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

山の国・丹波に築いた水城・平城の亀山城。

のちに光秀の拠点となります。

亀山城のイメージ(歴史人2020年7月号 KKベストセラーズ)
光秀の人生 1(図説明智光秀 柴裕之編著 戎光祥出版)

信長が実現した壮麗な安土城とは、また別の壮麗さがあります。

高い芸術性と、あたかも未来都市かのような亀山城。

この城を実現した、光秀の建築的能力。

この極めて高い芸術性と技術力は、他の武将に比類がないでしょう。

まさに「未来都市の創造者 明智光秀」の大いなる力を発揮した街づくりでありました。

歴史にifはありませんが、光秀が本能寺の変を起こさなかったら。

そのまま織田信長による天下統一が、1584年頃に成し遂げられていたら。

信長が考えていた、大坂の城・まちづくりに、光秀は大きく関わったことでしょう。

惟任光秀として、九州の博多付近で新たな拠点を光秀がつくる歴史があったら、非常に面白かったでしょう。

光秀の人生 2(図説明智光秀 柴裕之編著 戎光祥出版)

また、そこでは亀山城などの近未来都市がつくられたかもしれません。

それはまさに「歴史にifはないが、見てみたかった歴史」であります。

ロマンが詰まった都市が、生み出されたでしょう。

政治的能力の高い明智光秀ですが、彼の真骨頂は軍事であると思います。

軍人・明智光秀は、芸術的センスと高い技術力をも併せ持つ存在であったのでした。

このセンスは、武田信玄や毛利元就ですら、全くみられないセンスでした。

武田 晴信(信玄)(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

その意味で、極めて貴重であった「明智光秀」という存在。

上杉 謙信(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

この「未来都市を生む」という類い稀な能力は、信玄・謙信・元就らは、まったく持たない能力でした。

当時、光秀以外にこういうセンスを持ち合わせ「未来を創り出す」存在は、いなかったでしょう。

織田信長を除いては。

織田 信長(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

そのように考える時、信長と光秀の両者の歯車がどこかで食い違い、ずれ続ける状況となります。

それは「如何ともしがたいこと」となったのでしょう。

そして、光秀が

信長を消すしかない!

と思い至った理由の一つとも、考えられます。

新歴史紀行

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