「楽観主義者は、どんな危険の中にもチャンスを見出す!悲観論者は、どんなチャンスにも危険を見出す!」ウィンストン・チャーチル〜ヒトラーの猛烈な勢い・ほぼ欧州全土がドイツの手に・忍耐強くバトルオブブリテンを制した男〜|未来への威言

前回は「「日本をいま一度、せんたくいたし申し候」坂本龍馬〜「無国籍」だからこそ見えた「世界の中の日本」・土佐藩で著しく差別された郷士・深く根付いた関ヶ原の合戦の影響・龍馬の精神が宿っている言葉〜」の話でした。

目次

楽観主義者は、どんな危険の中にもチャンスを見出す!

新歴史紀行
Winston Churchill英首相(Wikipedia)

楽観主義者は、
どんな危険の中にもチャンスを見出す!

悲観論者は、
どんなチャンスにも危険を見出す!

こう言い放った第二次世界大戦のWinston Churchill英首相。

ウィンストン・チャーチルの言葉

楽観主義者は、どんな危険の中にもチャンスを見出す!

悲観論者は、どんなチャンスにも危険を見出す!

この言葉は、非常に意味深い言葉であり、チャーチルはもちろん前者の楽観主義者でした。

私=楽観主義者は、
どんな危険の中にもチャンスを見出す!

実際、チャーチルが率いていた頃の英国(大英帝国)は、危機どころか「国家滅亡の大危機」でした。

「大危機」を乗り切ったのは、英国の陸海(空)軍の将兵たちですが、なんといってもチャーチルの指導の賜物です。

ヒトラーの猛烈な勢い:ほぼ欧州全土がドイツの手に

新歴史紀行
Adolf Hitler独総統(Wikipedia)

ヒトラーが引き起こした第二次世界大戦。

全Europeを
我が手に!

そして、全ての世界を
我が手に!

現代から見れば、「ただの妄想」に過ぎないこのヒトラーの考えは「現実味を帯びていた」のでした。

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1941年ヨーロッパ・アジア支配圏(歴史人2021年8月号 ABCアーク)

1940年に日独伊三国軍事同盟を締結する際、欧州ではヒトラー率いるドイツ軍が猛烈な勢いで接見していました。

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Mussolini 伊首相(Wikipedia)

俺もGermanyと
一緒に領土を広げるぜ!

「似たもの同士」とも言えるヒトラー独総統とムッソリーニ伊首相は連携して、欧州を暴れ回りました。

電撃戦だ!

航空機による爆撃と
大量の戦車部隊を突撃させよ!

戦車部隊と航空部隊を組み合わせた、超強力なドイツ部隊は「電撃のように」欧州を荒らし回りました。

当時「電撃戦」という言葉が、初めて米TIMEなどで使われて以来、「電撃戦」という名前がついています。

行け!
我がゲルマン民族よ!

当時、イタリアは陸海軍共に大して強くはなかったものの、「同盟して相互で連携」すると強力になります。

実際は「独伊」で席巻していたというよりも、「ドイツ軍にイタリア軍がくっついていた」感じでした。

とにかく、このファシズムで満ち溢れた同志の二人は、お互い歪み合いながらも連携を深めて、

本気で
欧州全土を手に入れるぜ!

本当に「欧州全土がドイツとイタリアおよび枢軸国」になりかねない事態になりました。

このドイツ軍に対して、英国・フランスは必死に抵抗していましたが、チャーチルが信じられない事態が発生しました。

Churchill首相!
FranceがGermanyに降伏しました!

あのFranceが
Hitlerに降伏した、だと・・・

かつては、「欧州二大強国」として英仏が君臨していました。

その「二大強国」の片方であるフランスがドイツに降伏してしまいました。

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Charles de Gaulle仏第十八代大統領

のちに仏第十八代大統領となるシャルル・ド・ゴールは、祖国がドイツに降伏する事態に、

まだ、我がFranceは
消えてはいない!

Londonへ亡命して、
「自由フランス」を継続するぞ!

Vive la France!

ド・ゴールは、ロンドンへ亡命して徹底抗戦を続けましたが、ヴィシー政権はドイツに従属しました。

ということは、
France軍の一部がHitlerに合流するのか・・・

本来ならば、英仏協力してドイツに当たるべきところが、フランスが先に降伏してしまい、ドイツ軍が強力になりました。

絶対
絶命だな・・・

だが、だがだ・・・
私は常にチャンスを見出す!

とにかく強気のチャーチル首相でした。

忍耐強くバトル・オブ・ブリテンを制した男

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ドイツ戦闘機:メッサーシュミット(Wikipedia)

当時のドイツは欧州で最も科学技術力が高く、GDPも最高でした。

とにかく圧倒的なパワーを持っていたドイツ軍は、英国をどんどん爆撃してゆきます。

中でも抜群の性能を誇っていたメッサーシュミットが、英空軍を圧倒しました。

United Kingdomの
軍需都市を焼き払え!

とにかく、英国の軍需都市を爆撃して、英国軍の後方壊滅を狙ったヒトラー。

これは、
まずいな・・・

英国の様々な都市がドイツ軍の爆撃にさらされて、壊滅状態に陥りました。

ただ、超危険人物ヒトラーと言えども、

まあ、流石に王室のある
首都Londonは、まだ攻撃するな・・・

首都ロンドンへの空爆は控えていましたが、連日、英国に猛烈な爆撃を加えているうちに、

Hitler総統!
我が軍がLondonを爆撃してしまいました!

勢い余ったドイツ軍が、ロンドンを誤爆してしまいました。

この「誤爆」には諸説あり、ドイツ軍あるいはヒトラーの意図であった可能性もありますが、

なにっ!
まあ、どうせいつか攻撃するから、まあいいか・・・

と考えていたところに、「鋼鉄の男」チャーチルはキレてしまいました。

おのれ!
仕返しにBerlinを爆撃してやれ!

それまで、英軍もドイツの首都ベルリンへの空爆を控えていましたが、一気にベルリン空爆に踏み切りました。

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大英帝国戦闘機:スピットファイア(Wikipedia)

英戦闘機のスピットファイアが、ベルリンに猛烈な爆撃を加えました。

我がBerlinを
空爆しおったか・・・

もう、絶対に
Churchillは許さん!

とにかく、Londonを含む
英国の都市を空爆し続けよ!

やられて
たまるか!

我々は、
Victory(勝利)のみ目指す!

Victory(勝利)、
Victoryだけだ!

ところが、ヒトラー率いるドイツ軍の方が明らかに押していたのが実態でした。

このままでは、我がUnited Kingdomが
Germanyに敗北してしまう・・・

巨大ボイラーのUnited Statesが
参戦してくれれば、良いのだが・・・

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真珠湾を攻撃する日本軍(歴史街道2021年12月号 PHP研究所)

ここで、日本軍が真珠湾奇襲攻撃を強行し、日米戦争が開始しました。

よしっ!
これで我がUnited Kingdomは勝つぞ!

米国の参戦によって、連合軍は一気に勢いづきました。

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大日本帝国の進出(第二次世界大戦全史 洋泉社MOOK)

日独伊の枢軸国は1942年頃に最大の領土を持つに至るものの、徐々に連合軍に押されて、1945年の敗戦となりました。

米国主導の第二次世界大戦でしたが、英国がドイツに早々に降伏していたら、状況はだいぶ異なっていたでしょう。

俺が頑張ったから、
英国、そして連合国は勝てたんだぞ!

とにかく、「どんな危険の中にもチャンスを見出す」男が最終的に勝利を手にしたのでした。

文学や絵にも造詣が深く、のちにノーベル文学賞受賞に至ったチャーチル首相。

「とにかく強気を貫いた」稀有な人生を送り、英国を導いたのでした。

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