前回は「覚悟決めたフィリップス司令官の胸の内〜巡洋戦艦レパルス撃沈の大衝撃・基地航空隊の対艦船初出陣・ドイツに押しまくられていた大英帝国〜」の話でした。
悪夢のプリンス・オブ・ウェールズ撃沈:松永航空隊の強力な攻撃
日本の基地航空隊から「予想外の強力な攻撃」を受けた英東洋艦隊。
英東洋艦隊は、世界最強クラスの戦艦プリンス・オブ・ウェールズを旗艦とする強力な艦隊でした。
対して、戦艦も空母もなく巡洋艦と駆逐艦で構成されていた小沢艦隊の南遣艦隊。
ここで、本来ならば、艦隊同士で砲撃で「撃ち合う戦い」になるはずでしたが、
大英帝国の艦船を叩き潰す!
出撃だ!
松永司令官率いる基地航空隊は、日本海軍が万全を期して練度を高めてきた精鋭でした。
航空隊名 | 爆撃機 | 雷撃機 | 合計 |
元山航空隊 | 9 | 17 | 26 |
鹿屋航空隊 | 0 | 26 | 26 |
美幌航空隊 | 25 | 8 | 33 |
合計 | 34 | 51 | 85 |
爆撃機34機、雷撃機51機の合計85機からなる航空隊が、英東洋艦隊に襲い掛かり、
Phillips長官!Prince of Walesは
もはや航行不能です!
な、なんだと・・・
Prince of Walesが・・・
魚雷攻撃で、かなりの大ダメージを受けてしまったプリンス・オブ・ウェールズ。
Japの航空隊が
ここまで強力とは・・・
全く事前の想定と
異なる・・・
事前の想定と「完全に異なる状況」に直面してしまったフィリップス司令官。
まずはレパルスを
撃沈せよ!
強力な攻撃を加え続けた松永航空隊。
Phillips長官!Repulseが
撃沈されました!
ついに巡洋戦艦レパルスまでが撃沈されてしまい、プリンス・オブ・ウェールズも虫の息となりました。
とにかく、Prince of Walesは
守るのだ!
もはや「日本艦隊撃滅」が目的ではなく、プリンス・オブ・ウェールズ保全が最重要です。
なんとか、Prince of Walesは
守らなければ・・・
必死に指揮するフィリップス司令官。
Phillips提督!更に
Japの航空隊が来ました!
これは、
もはや・・・
プリンス・オブ・ウェールズに対し、絶対的な信頼を持っていたフィリップス司令官。
ドカン!
ガガ〜ン!
Phillips提督!Prince of Walesが
更に魚雷を受けました!
こ、これは、もはや
総員退去を考える時期かと・・・
もはや、「プリンス・オブ・ウェールズが沈む」のは時間の問題と見られる状況となりました。
なぜ、我がGreat Britainが
Japanごときに・・・
日本海軍を「格下の存在」と考えていたフィリップスにとっては、全く理解できない状況です。
なんとか、
なんとかならぬか・・・
そして、悪夢の「プリンス・オブ・ウェールズ撃沈」が見えてきてしまいました。
「ノーサンキュー」のフィリップス提督:英海軍司令官の矜持
まさか・・・
まさかこんなことが・・・
極めて理知的で、チャーチル英首相の信頼が「厚すぎる」ほどの存在であったフィリップス司令官。
「英海軍の宝」と言われたフィリップスは、実戦経験が少ないものの「軍令の超プロ」でした。
このPhillipsが・・・
まさか・・・
「鳴り物入り」で、プリンス・オブ・ウェールズ率いてアジアに乗り込んできたフィリップス。
・英国における王位の法定(推定)である王子に与えられる称号
私が、Japを叩き潰して、
我が国のAsia植民地を守るはずだった・・・
当初から意気揚々としていたフィリップス司令官でしたが、完全に意気消沈になりました。
ところが、そこは「歴戦の大提督」だけに
Japの航空隊を攻撃し、
Prince of Walesは何とか守るのだ!
必死に、艦隊指揮を執り続けました。
この中、日本の航空隊の攻撃は続き、
レパルスを
撃沈して大殊勲だ!
レパルス撃沈だけでも大戦果・大殊勲であり、満足すべきでしたが、冷静な松永司令官は、
続けて、
プリンス・オブ・ウェールズを撃沈せよ!
ははっ!
プリンス・オブ・ウェールズを撃沈して見せます!
さらなる攻撃を命じて、プリンス・オブ・ウェールズに連続攻撃をかけ続けた航空隊。
ドカン!
ガガ〜ン!
続けて、雷撃と爆撃を受けたプリンス・オブ・ウェールズは、大きく傾斜しました。
Phillips提督!Prince of Walesは
もはや保ちません!
残念ながら・・・
我々も認めたくはありませんが・・・
もはや、
Prince of Walesは沈没します!
・・・・・
まだ現実が飲み込めないフィリップス司令官は、
なんとか、なんとか
Prince of Walesを守れないか・・・
我々も死力を尽くして
きましたが・・・
もはや、もはや
無理です・・・
Phillips提督も
退去ください!
ここで、プリンス・オブ・ウェールズはリーチ艦長が最後まで責任持ちます。
Prince of Walesは
艦長の私が、最後まで操艦します!
残れば戦死することは、ほぼ確実の中、リーチ艦長は当然の責務として残りました。
Phillips提督は
退去ください!
・・・・・
ここで、しばらく沈思して、最後の決意をしたフィリップス。
No,
Thank you.
こう言って、朗らかに笑ったフィリップス司令官。
このフィリップス司令官に対して、幕僚達は、
Phillips提督は
責任を取られるつもりだ・・・
Phillips提督を説得するのは
むしろ失礼にあたる・・・
こうして、フィリップス司令官は最後の最後まで、プリンス・オブ・ウェールズにいました。
そして、
ドカン!
ガガ〜ン!
プリンス・オブ・ウェールズは爆発を起こして、海の底へ沈んでゆきました。
・・・・・
「大英帝国海軍の宝」フィリップス司令官と共に。