明智光秀 12〜未来都市を創った男 3〜|亀山城

前回は「明智光秀 11〜未来都市を創った男 2〜」の話でした。

明智光秀(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

光秀が晩年に、膨大なエネルギーと時間をかけて攻略した丹波の拠点として築いた亀山城。

光秀の年齢には諸説ありますが、本能寺の変勃発時1582年に、55歳と考えます。

亀山城のイメージ(歴史人2020年7月号 KKベストセラーズ)

「山の国」とも言える丹波国。

明智光秀が攻略した波多野氏の八上城はじめ、堅固な山城ばかりでした。

山城ばかりのこの地に、光秀は平城を築きます。

おそらく坂本城への愛着が深かったことと、水城の美しさを光秀なりに再現したかったのでしょう。

水城は美しい。

そして、水運を活かせるので、
機能的だ。

「山の国」に水城のような亀山城を築きます。

光秀の人生 1(図説明智光秀 柴裕之編著 戎光祥出版)

坂本城同様、亀山城のイメージは少し誇張もあるでしょう。

広い堀を縦横無尽につくり、水景とも言うべき典雅な「水の街」がつくられています。

堀は籠城戦の際に、防衛のために作られることが多いです。

亀山城の堀は「戦いを意識して縄張りした」と言うよりも、「水の街づくり」のための堀であると思います。

羽柴 秀吉(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

のちに、当時桁外れの巨城・大坂城を築城した秀吉。

亀山城と比較すると、秀吉の築いた大坂城などですら、少し無骨に見えてきます。

安土城図(歴史人2016年12月号KKベストセラーズ)

信長の気づいた山城・安土城に対して、平城・水城の亀山城。

織田 信長(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

類まれなる芸術センスと機能性を併せ持つ、信長・秀吉、そして光秀。

織田家の中心には、これだけの人物が揃っていたのでした。

新歴史紀行

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